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Channel: ヒットしなかったけれど、ちょっといい曲
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Scott Engel(Walker)“Kathalene”1958

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Scott Engel 1.jpg60年代中頃のポップス~ロック界で一世を風靡したウォーカー・ブラザーズ(Walker Brothers)。「涙でさようなら(Make It Easy On Yourself, 1965)」(全英1位、全米16位)、「太陽はもう輝かない(The Sun Ain't Gonnna Shine Anymore, 1966)」(全英1位、全米13位)、「孤独の太陽(In My Room, 1966)」、「ダンス天国(Land Of A Thousand Dances, 1965)」など矢継ぎ早にヒットを放ち、1965年結成から2年後の1967年に解散してしまったグループ。イギリスを中心に世界的に活躍し、日本でもかなり人気を集めた。イケメン3人組だったためか、とりわけ女性からの人気は凄まじいものがあった。

今回は、メンバーのひとりでリードシンガーのスコット・ウォーカー(Scott Walker)、まだスコット・エンゲル(Scott Engel)と本名を名乗っていた15歳の頃歌った「キャサリン(Kathalene, 1958)を紹介し、あわせて彼の歌う当時のティーン・ポップスの何曲かを聴いてみたい。

当時のことを思い出したのでちょっと書いておきたい。
1966~67年頃といえば、私は黒人Doo Wopに夢中になっており、ラジオはFEN(米軍極東放送、現AFN)を中心に聴いていたが、それでも「9500万人のポピュラー・リクエスト」や「ユア・ヒットパレード」、「ハロー・ポップス」などの番組を欠かさず聴いていた。だから、「涙でさようなら」や「太陽はもう輝かない」などのヒット曲はけっこう馴染み深い。
どのラジオ番組だったか忘れたが、あるときスコット・ウォーカーが15歳のとき歌ったという「キャサリン」がかかり、その曲の良さと高い完成度に驚いた。ラジオで数回しかこの曲に遭遇しなかったが、いつか聴くこともあるだろうと忘れなかった。
じつは、知らなかったのだけど、日本でシングル盤が出ていたのである(1967年11月)。さらに、アルバムでも「スコット・ウォーカーの魅力(Fresh World Of Scott Walker)」が販売されていた(1968年3月)。
scott walker 2.jpg1995年になって、エーサイド(A-Side Records)で“Early Years Of Scott Walker / Scott Engel When Is A Boy A Man”(AZ-8006)なるCDが発売された。早速購入し「キャサリン」と再会をしたのは言うまでもない。
2007年に日本盤で“Early & Rare Scott Walker! / Looking Back With”が販売されたが、これは1968年に英国でリリースされたものである。ただ、「キャサリン」という曲がいち早く発売され、話題になったのは日本だけのような気がする。英国や米国ではどうだったろうか?

それでは略歴など記しておきたい。
本名をノエル・スコット・エンゲル(Noel Scott Engel)といい、1943年1月9日、米国オハイオ州ハミルトン(Hamilton, OH)で生まれた。
父親の仕事(石油会社の副社長)の関係で居住地を転々とするが、6歳のとき両親が離婚、母親のベティ・エンゲルに引き取られた。その後ニューヨークやロサンジェルスなどに移り住んだ。

10歳の頃から音楽活動を開始し、当時人気歌手だったエディ・フィッシャー(Eddie Fisher,“Oh My Pa-Pa, 1954”などの大ヒット曲がある)に可愛がられ、彼のテレビ・ショーに度々出演するようになった。もちろんフィッシャーの歌唱法などに影響を受けたことは言うまでもない。
ところが、フィッシャーがエリザベス・テイラー(Elizabeth Taylor)との結婚・離婚(テイラーにとって4番目の夫、余談になるが、フィッシャー自身はデビー・レイノルズ(Debbie Reynolds)やコニー・スティーヴンス(Connie Stevens)らと5回結婚、4回離婚している)などで人気下降、スコットはフィッシャーの元を離れることになった。

19歳のとき、14歳で知り合ったジョン・マウス(John Maus)との運命の再会を機にデュオを組んでクラブなどで歌っていたが成功には至らなかった。
ジョン・マウスとは、ウォーカー・ブラザーズのメンバーのひとりジョン・ウォーカー(John Walker)のことである。また一時期エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)のバック・ミュージシャン(ドラム)をやっていたゲーリー・リーズ(Gary Leeds, ゲーリー・ウォーカー)を加え、1964年末、ウォーカー・ブラザーズを結成、活動拠点を英国に移し、フィリップス・レコード(Philips Records)と契約をした。

その後、スコット・ウォーカーは、ウォーカー・ブラザーズのリード・シンガーとして大活躍。解散するやソロ歌手へと独立し、再度ウォーカー・ブラザーズを結成(1975-77年)したり、多彩な音楽活動などで現在に至っているようだ。

本記事では、スコット・ウォーカーよりも少年歌手スコット・エンゲルに焦点を当てているので、スコット・ウォーカーのその後の記事を省略した。

ディスコグラフィー
(英国盤シングル)
When Is A Boy A Man / Steady As A Rock(RKO Unique 386)1957 (as Scotty Engel)
Livin' End / Good For Nothin'(Orbit R506)Mar.1958
Charley Bop / All I Do Is Dream Of You(Orbit R511)1958
Bluebell / Paper Doll(Orbit R512)Sep.1958
Golden Rule of Love / Sunday(Orbit R537)1959
Comin' Home / I Want To Know(Orbit R545)1959
Take This Love / Till You Return(Hi-Fi 586)1959
Anything Will Do / Mr Jones(Liberty F55312)1961
Anything Will Do / Forevermore(Liberty F55428)1962
Devil Surfer / Your Guess(Martay)1963

(米国盤シングル)
Bluebell / Paper Doll(Vogue Pop V9125)1959
Livin' End / Good For Nothin'(Vogue Pop V9145)Jun.1959
Charley Bop / All I Do Is Dream Of You(Vogue Pop V9150)1959

(日本盤シングル)
Anything Will Do / Forevermore(Liberty LR-1832)1967
Kathalene / The Livin' End(Polydor DP-1152)Nov.1967
Too Young To Know / Sing Boy Sing(Polydor DP-1556)1968


“Kathalene”1958


“Take This Love”1959


“Till You Return”1959


“Anything Will Do”1961


The Walker Brothers“Sun Ain't Gonna Shine Anymore ”1966


The Elgins“Heaven Must Have Sent You”1966

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The Elgins 4.jpg今回は「ヒットしなかったわけではないけれど、それでもちょっといい曲」を選んでみた。
そこで、エルジンズ(The Elgins)の次の3曲を選んだ。いずれも素晴らしい曲で甲乙つけ難く、ブログ・タイトルにどの曲を採り上げたらいいのか、かなり迷ってしまった。

まず、その3曲を記しておくと、
・Darling Baby, 1965(全米ポップチャート72位、同R&Bチャート4位)
・Heaven Must Have Sent You, 1966(全米ポップチャート50位、同R&Bチャート9位)
・It's Been A Long Long Time, 1967(全米ポップチャート92位、同R&Bチャート35位)

“Heaven Must Have Sent You”をブログ・タイトルに選んだのは、シュプリームス(The Supremes)がこの曲のオリジナル(1965年)ということらしく、またボニー・ポインター(Bonnie Pointer)がカヴァー(1979年)を出しているため、ちょっと面白そうなので聴き比べてみたく思ったからだ。

ところで、最初の2曲はモータウン(Motown Records)の制作チーム、ホーランド・ドジャー・ホーランド(Holland-Dozier-Holland)による曲で、R&B部門でかなりのヒットを記録した。しかしポップ部門ではそれほどでもなく、つまり黒人音楽としては大ヒットしたが、日本のヒットパレードに登場してくるような曲ではなく、当時の日本のラジオ番組で聴けるような曲ではなかった。

ひとつ思い出すのが、日本における黒人音楽の扱われ方だ。
当時(1960年代末頃か…)のラジオ番組で、たまたまメリー・ウェルズ(Mary Wells)の“The One Who Really Loves You, 1962”(全米ポップチャート8位)がかかったとき、ディスク・ジョッキーの福田一郎氏(懐かしいですね)が、「この曲はすごくいい曲なんだけど、日本の音楽ファンにはちょっとレベルが高かったのか、ヒットしなかったんですよね…」と、日本のポップス・ファンをちょっとバカにしたようなことを喋ったことだ。
レベルの問題かどうかわからなかったけれど、ただ、こういった黒人歌手の曲はクセのようなものがあって日本のポップス・ファンには馴染めなかったようだ。わたし自身、当時ソウル・ミュージックにほとんど関心はなかったけれど、R&Bや黒人系Doo Wopに夢中になっていたから、その辺の感じはよくわかった。
当時アメリカでかなり流行った曲でも、このちょっとしたクセ、黒人特有のクセのため日本ではまったくヒットしなかったことがあった。具体的な例はあまりに多すぎて記述しないけれど…。

The Elgins 3.jpgエルジンズについてちょっと触れておきたい。
1953年、ミシガン州デトロイト(Detroit, Michigan)で、当初 Norman McClean (lead)、Curtis Browder (first tenor)、Johnny Dawson (second tenor)、Thaddeus William (baritone)、George Claybrooks (bass)によってファイブ・センセーションズ(The Five Sensations)が結成されたが、すぐにファイブ・エメラルズ(The Five Emeralds)に名前を変えた。その後メンバー変更を重ね、ダウンビーツ(The Downbeats)となり、Robert Fleming、Johnny Dawson、Cleo "Duke" Miller、Norbert McCleanに加え、1964年にサンドラ・マレット(のちエドワーズ、Saundra Mallett Edwards)が参加、ついにエルジンズが誕生した。

エルジンズに落ち着き、リードが女性ヴォーカルとなったのは、モータウンの創始者ベリー・ゴーディ(Berry Gordy)の意向が働いたようだ。
エルジンズというグループ名は、モータウンの看板グループ・テンプテーションズ(The Temptations)が1960年当時名乗っていたが、当時同名グループがいたため名前を変えた経緯があった。
また、サンドラ・マレットは、彼女がヴァンデラス(The Vandellas)のバックコーラスで“Camel Walk / It's Gonna Be Hard Times, 1962”(Tamla 54067)を歌ったがヒットせず、ちょうどいいタイミングで、女性ヴォーカリストを必要としていたエルジンズに出会ったからだろう。

彼らは、当時飛ぶ鳥も落とす勢いのモータウンで、その傘下の V.I.P.や Tamla Motownに録音をし、上記した記録を残し、1967年に解散した。さらに1971年以降、90年代にかけて適宜エルジンズを復活させ音楽活動を行った。

エルジンズのほとんどの曲はサンドラ・マレット(エドワーズ)がリードを担当し、女性ソウル・グループに分類されることが多い。彼女の優しい歌い方は定評がある。
その後、サンドラ・エドワーズの後釜に、ドネイズ(The Donays)のリーダー、イボンヌ・サイミントン(Yvonne Symington、芸名は Yvonne Vernee-Allen)が入った。ドネイズは、ビートルズ(The Beatles)のカヴァー曲「デヴィル・イン・ハー・ハート(Devil In Her Heart, 1962)のオリジナルを歌ったデトロイトの女性ソウル・グループである。

ディスコグラフィー
(シングル盤)
Darling Baby / Put Yourself in My Place(V.I.P. 25029, Tamla Motown TMG551)1965
Heaven Must Have Sent You / Stay in My Lonely Arms(V.I.P. 25037,Tamla Motown TMG583)1966
It's Been a Long Long Time / I Understand My Man(V.I.P. 25043,Tamla Motown TMG615)1967
Put Yourself in My Place / Darling Baby (reissue)(Tamla Motown TMG642)Feb.1968
Heaven Must Have Sent You / Stay in My Lonely Arms (reissue)(V.I.P. 25065,Tamla Motown TMG771)1971
Put Yourself in My Place (second reissue) / It's Gonna Be Hard Times( Tamla Motown TMG787)Oct.1971

(アルバム)
Darling Baby (mono)(V.I.P. VM400)1966
Darling Baby (UK issue)(Tamla Motown STML/TML11081)1968

なお、エルジンズの網羅的なCD盤として“The Motown Anthology, Elgins”(2007)があり、現在入手可能である。以下に収録曲を記しておく。

The Motown Anthology(Motown 980089-2)2007
(Disc 1 - All by The Elgins) - Darling Baby / In The Midnight Hour / Heaven Must Have Sent You / I Understand My Man / Good Lovin' / It's Gonna Be Hard Times / Put Yourself In My Place / 634-5789 / No Time For Tears / How Sweet It Is (To Be Loved By You) / Stay In My Lonely Arms / When A Man Loves A Woman / It's A Man's Man's Man's World (But It Wouldn't Be Without A Woman) / For Your Precious Love / I Still Love You / That's The Night The Love Died / Love (Is The Answer) / It's Been A Long Long Time (A Long Time) / All For Just Lovin' You / My 2 Arms - You = Tears / Thank You Love / Let's Give Love Another Chance / Another Hurt Like This / When You Are Available / Life Can Be Beautiful When You're In Love / My Love For Your Love / Love Where Are You Hiding
(Disc 2) The Downbeats - Request Of A Fool / The Downbeats - Don't You Know I Love You Baby / The Downbeats - Your Baby's Back (Alternate Mix) / Saundra Mallett - All I Got / Saundra Mallett - Boo Hoo (You Got Me Cryin' Over You) / Saundra Mallett - First Try At Love / The Downbeats - Party Time / The Downbeats - Until I Lost You / Saundra Mallett & The Vandellas - Camel Walk / Saundra Mallett & The Vandellas - It's Gonna Be Hard Times / The Downbeats - Lonely Boy / The Downbeats - I Feel So Fine / The Downbeats - I Want To Be With You / The Downbeats - Let The Groove Roll On / The Downbeats - You Say You Love Me / The Downbeats - They Say You Don't Care / The Downbeats - Do You Know What I'm Talking About / The Elgins - Put Yourself In My Place (Single Version) / The Elgins - Darling Baby (Single Version) / The Elgins - Heaven Must Have Sent You (Single Version) / The Elgins - Stay In My Lonely Arms (Single Version) The Elgins - I Understand My Man (Single Version) / The Elgins - It's Been A Long Long Time (A Long Time) (Single Version)

The Elgins“Heaven Must Have Sent You”1966


The Elgins“Darling Baby”1965


The Elgins“It's Been A Long Long Time”1967


The Supremes“Heaven Must Have Sent You”1965


Bonnie Pointer“Heaven Must Have Sent You”1979



Patsy Ann Noble“Sour Grapes”1963

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Patsy Ann Noble 4.jpg今回は、オーストラリアのガール・ポップを紹介したい。
かなり以前に入手した、海賊盤のような粗末なCDに収録されていた曲で、なかなかメリハリのある歌い方で印象に残っていた。その曲とは“Sour Grapes, 1963”、パッツィ・アン・ノーブル(Patsy Ann Noble)という女性歌手が歌っていた。

彼女の略歴を記しておく。
本名をPatricia "Trisha" Ann Ruth Nobleといい、1944年2月3日、Marrckvilleで生まれ、シドニー(Sydney)で育った。両親はともにエンターテイナーで、彼女も歌手と俳優を目指した。
1960年、16歳のとき、HMV(Australian His Master's Voice label)から最初のシングルを出したがヒットしなかった。3作目の“Good Looking Boy, 1961”はメルボルンとシドニーのヒットチャートでそれぞれ6位と16位に昇った。この曲はイギリスでもリリースされたが、トップ100にも入らなかった。
しかしながら、彼女はオーストラリアのテレビ番組で“Best Female Singer(Logie Award for 1961)”に選ばれ、また、オーストラリア国内ではナンバーワン・ヒットを2曲、トップ10ヒットを4曲放ち、まずまずの成績をおさめた。
1962年に彼女がイギリス・ロンドンを旅した際、コロンビア・レコード(Columbia Records)と2年間の契約を交わした。この契約期間に“Sour Grapes, 1963”“I'm Nobody's Baby, 1963”“Accidents Will Happen, 1963”など多くのガール・ポップスを発表した。これらの曲は、イギリスではほとんどヒットしなかったが、本国オーストラリア(1963~65年)ではヒット・メーカーとなった。
1963年にジョー・ミーク(Joe Meek)がプロデュースした音楽映画“Live It Up!”にゲスト出演、1965年6月、“He Who Rides A Tiger”がUK・トップ30で21位、オーストラリア・トップ40で15位を記録した。
彼女はアルバムを、オーストラリアで6枚、イギリスで1枚発表し、音楽活動をほぼ終えた。

1967年に、彼女は名前をTrisha Nobleに変え、その後は俳優に転向し、テレビや映画に出演、現在も活躍を続けているようだ。なお、1966年に日本でも公開された「殺しへの招待(Death Is a Woman)」(イギリス)は主演を演じている。


ディスコグラフィー
(シングル盤)
Like I'm In Love / I Love You So Much It Hurts(HMV EA-4396) Nov.1960.
Busy Lips / It's Always The Way(HMV EA-4410)Jan.1961
Good Looking Boy / The Guy Who Can Mend A Broken Heart(HMV EA-4439 POP980)Nov.1961
Oh My Little Baby Darling / I'm Not Supposed to Know(HMV EA-4460)1962,Dec.1963
Once In A Lifetime / Don't Love And Run(HMV EA-4487)Mar.1962
Don't You Ever Change Your Mind / Sour Grapes(Columbia UK DB4956)Jan.1963
Heartbreak Avenue / I'm Nobody's Baby(Columbia UK DB7008)Apr.1963
I Was Only Foolin' Myself / Ordinary Love(Columbia UK DB7060)Jun.1963
Accidents Will Happen / He Tells Me With His Eyes(Columbia せず、UK DB7088)Aug.1963
It's Better To Cry Today / Don't Tell Him I Told You(Columbia UK DB7148)Nov.1963
When You Find Your True Love / I'll Be Thinking Of You(HMV EA-4610)Dec.1963
I Did Nothing Wrong / Better Late Than Never(Columbia UK DB7258)Apr.1964
Private Property / Crack In The Door(Columbia UK DB7318)Jul.1964
Tied Up With Mary / Green Eyed People(Columbia UK DB7386)Oct.1964
Then You Can Tell Me Goodbye / If You Wanna Be More Than Friends(Columbia UK DB7472)Feb.1965
He Who Rides A Tiger / City Of Night(Polydor UK BM56054)Jun.1965
Live For Life / The New Israeli PatchkaX(MGM UK 1371)Dec.1967

(アルバム)
Just For You(HMV OCLP-7587)Jun.1962
Hits And Rarities - The Story Of Patsy Ann Noble(Marginal Mar091)1997

Sour Grapes, 1963


Good Looking Boy, 1961


Accidents Will Happen, 1963(TV)

The Carmelettes“My Foolish Heart”1959

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The Carmelettes 1.pngガールグループ、いや白人系女性コーラスグループと言うべきか…。このカーメレッツ(The Carmelettes)を知ったのは、今から9年前、あるネット掲示板(BBS)で知り合った方から教えてもらった。彼はガール・ポップ/ガール・グループにめっぽう強く、私の知らないシンガーやグループなどの情報をもたらしてくれた。彼は、このカーメレッツの曲をオールタイム・ベスト10に入れてもいいと語るほどのお薦めで、私はその当時聴くことはできなかったけれど、後で聴いたら、その独特の声とハーモニーは素晴らしく、すっかり気に入ってしまった。今回は、そんなカーメレッツの曲を紹介してみたい。

カーメレッツは1958年、マンハッタン対岸のジャージー・シティ(Jersey City, NJ)に住むイタリア系の10代の少女3人(Angela LaPrete (Murphy)、Vicky Cevetello、Virginia Verga)によって結成された。グループ名は聖母マウント・カーメル教会(Our Lady Of Mt. Carmel Church)に因んでいるらしい。
Virginia Vergaの姉、Beatrice Verdiがマネージャーと曲作りを担当した。彼女らはエピック(Epic Records)の傘下、Alpineと契約し、最初のシングル盤“My Foolish Heart”(愚かなり我が心)を録音した。

この曲は1949年にヴィクター・ヤング(Victor Young)が作曲した映画主題歌で、ビリー・エクスタイン(Billy Eckstine, 1949)やマーガレット・ホワイティング(Margaret Whiting, 1950)ら多くのジャズ歌手やポップ歌手が歌っており、またジャズ・ピアニストのビル・エヴァンス(Bill Evans, 1961)やオスカー・ピーターソン(Oscar Peterson, 1965)も演奏した。
カーメレッツの歌は、10代の少女の声質でありながらもあまりに堂々としたアレンジメントで歌いこなしており、その素晴らしいハーモニーは多くのカヴァー盤の中でも秀逸と言えるだろう。冒頭でガールグループか女性コーラスグループかのジャンル分けに迷うのはそんな所以からである。また、B面の“Promise Me A Rose”はアニタ・ブライアント(Anita Bryant)も歌っており、どちらがオリジナルかわからないが、カーメレッツの出来は悪くはない。

The Kittens 1.jpgさて、その頃、メンバーのVirginia Vergaと姉のBeatrice Verdiが独立し、残ったAngela LaPrete とVicky Cevetelloの二人がデュエット・グループ、キトゥンズ(The Kittens)を結成した。どういう経緯か不明だけど、彼女らはニール・セダカ(Neil Sedaka)の大ヒット曲「おお キャロル(Oh, Carole, 1959)」のバックコーラスを担当した。キャロル・キング(Carole King)の方はアンサーソング“Oh, Neil, 1959”を歌い、彼女らはそのバックも歌うことになった。その縁でキャロル・キングとしばらく一緒に仕事をすることになった。
しかし、まもなくキトゥンズは解散した(1961年)。Angela LaPreteは結婚、Murphy姓となった。そして、Angelaは女の子を産み、Susanと名づけた。

そこで、後日談となる。
およそ50年の時を経て、2011年6月に、そのSusan Murphy(Performing Artist, Writer, & Teacher)さんがニューヨークのラ・ママ実験劇場(La MaMa Experimental Theatre Club)で“Girl/Group: A Daughter's Tale”を上演し、自らコーラスグループを率いて歌った。詳細については次のサイトを参照していただきたい(http://summerization.wordpress.com/2011/06/30/doo-wop-and-dreams-deferred-light-up-stage-at-la-mama-in-nyc/)。なお、そのプロモーショナル・ビデオがYouTubeにアップされているので引用しておく。

ディスコグラフィー
The Carmelettes
My Foolish Heart / Promise Me A Rose(Alpine 53)1959
Something Tells Me I'm In Love / Aching For You(Alpine 61)1960

The Kittens
Dark, Dark Sunglasses /Itsy Bitsy Teenie Weenie Yellow Polkadot Bikini(Alpine 64)1960
A Letter On His Sweater / Broken Dreams(Alpine 67)1960


The Carmelletts“My Foolish Heart”1959


The Carmelettes“Aching For You”1960


The Carmelettes“Something Tells Me I'm In Love”1960


The Kittens“Dark, Dark Sunglasses”1960


Carole King“Oh, Neil”(Alpine 57)1959


Susan Murphy“Girl/Group: A Daughter's Tale”(Jun. 2011)

The Ventures の「ヒットしなかったけれど、ちょっといい曲」

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The Ventures 3.jpg今回は、あの懐かしいヴェンチャーズ(The Ventures)の「ヒットしなかったけれど、ちょっといい曲」を選んでみた。ヒットしなかったと言っても、当時ヴェンチャーズに夢中だったファンにはよく知られた曲ばかりである。ただ「ウォーク・ドント・ラン(急がば廻れ)(Walk, Don't Run, 1960)」、「木の葉の子守唄(Lullaby of the Leaves, )」「パイプライン(Pipeline, 1963)」、「十番街の殺人(Slaughter On Tenth Avenue, 1964)」、「ダイアモンド・ヘッド(Diamond Head, 1964)」などのような大ヒット曲ではないというだけで、少々地味ではあるけれど、ファンやマニアには好んで聴かれた曲の数々を選んだ。それは、私にとってもヴェンチャーズのお気に入り曲のリストであり、どちらかと言うと「サーフっぽい曲」とか「ジャジー(Jazzy)な曲」に少々偏っているが、「美しい曲」もけっこう好きだったりする。
いずれにせよ、ヴェンチャーズは懐かしく、子ども時代じつによく聴いたものだ。現在も、メンバーは異なっているが日本公演が続けられているようで、驚くばかり。リーダーのドン・ウイルソンが生きている限りは続けるつもりなのだろう。
ヴェンチャーズは活動期間が長いだけに、総勢14名のメンバーが名前を連ねている。私が聴いていた当時(1963-68年)は、サイドギターのドン・ウイルソン(Don Wilson, リーダー)、ベースギターのボブ・ボーグル(Bob Bogle, 初期はリードギターを担当、2009年没)、リードギターのノーキー・エドワーズ(Nokie Edwards)、ドラムスのメル・テイラー(Mel Taylor, 1996年没)の時代であった。おそらく1960年代の最も輝かしい時期のメンバーであった。

今回は、ヴェンチャーズのヒストリーや活動については関連サイトも多く、容易に調べることが出来るので省略した。その関連サイトやウィキペディアなどのいくつかをリンクしておいたので参照されたい。

なお、ディスコグラフィーは、このブログにとって重要なので、シングル盤、LP盤について少しスペースを割いて掲載した。

バイオグラフィー
・ザ・ベンチャーズ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%BA

・The Ventures - Wikipedia, the free encyclopedia(http://en.wikipedia.org/wiki/The_Ventures

・The Ventures Rock and Roll Hall of Fame - Class of 2008
http://shop.theventures.com/index.php

ディスコグラフィー
・The Ventures discography - Wikipedia, the free encyclopedia(http://en.wikipedia.org/wiki/The_Ventures_discography?)

・ALL MUSIC The Ventures Discography
http://www.allmusic.com/artist/the-ventures-mn0000921965/discography

・ベンチャーズ・ディスコグラフィ in Japan
http://www5a.biglobe.ne.jp/~venchans/sub5e.htm

・1960年代アーティスト ディスコグラフィー ベンチャーズ
http://www.urban.ne.jp/home/sounds/discography/ventures1.htm

年表・記録
・ベンちゃん's ア・ゴー・ゴー The History Of THE VENTURES
http://www5a.biglobe.ne.jp/~venchans/

・MUSIC VF.com The Ventures Songs
http://www.musicvf.com/The+Ventures.art

The Ventures のディスコグラフィー
シングル盤(1959~69年)
(全米ヒットチャート=ビルボード誌(BB)・キャッシュボックス誌(CB))
Cookies And Coke / The Real McCoy(Blue Horizon 100)1959
Walk Don't Run / Home(Blue Horizon 101)1960
Hold Me, Thrill Me, Kiss Me / No Next Time(Blue Horizon 102)1960
Walk Don't Run (BB #2, CB #3) / Home(Dolton 25)1960
Walk Don't Run (BB #2, CB #3) / The McCoy(Dolton 25-X)1960
Perfidia (BB #15, CB #18) / No Trespassing(Dolton 28)1960
The Twomp / Heart On My Sleeve(Blue Horizon 6054)1961
Ram-Bunk-Shush (BB #29, CB #50) / Lonely Heart(Dolton 32)1961
Lullaby of the Leaves (BB #69, CB #81) / Ginchy(Dolton 41)1961
(Theme From) Silver City (CB #76) / Bluer Than Blue(Dolton 44)1961
Blue Moon (CB #90) / Lady Of Spain(Dolton 47)1961
Yellow Jacket / Genesis(Dolton 50)1962
Instant Mashed (BB #104) / My Bonnie Lies(Dolton 55)1962
Lolita Ya-Ya (BB #61, CB #100) / Lucille(Dolton 60)1962
The 2,000 Pound Bee (Part 1) / The 2,000 Pound Bee (Part 2) (BB #91, CB #94) (Dolton 67)1962
El Cumbanchero / Skip To M'Limbo (BB #114)(Dolton 68)1963
The Ninth Wave (BB #122) / Damaged Goods(Dolton 78)1963
The Savage / The Chase(Dolton 85)1963
Journey to the Stars / Walkin' With Pluto(Dolton 91)1963
Fugitive (BB #126) / Scratchin' (Dolton 94)1964
Walk Don't Run '64 (BB #8, CB #9) / The Cruel Sea(Dolton 96)1964
Memphis / San Antonio Rose(Dolton 101)1964
Slaughter On Tenth Avenue (BB #35, CB #48) / Rap City (BB #135)(Dolton 300)1964
Diamond Head (BB #70, CB #96) / Lonely Girl(Dolton 303)1965
Pedal Pusher / The Swingin' Creeper(Dolton 306)1965
Bird Rockers / Ten Seconds To Heaven(Dolton 308)1965
La Bamba / Gemini(Dolton 311)1965
Sleigh Ride / Snowflakes (Greensleeves)(Dolton 312)1965
Secret Agent Man (BB #54, CB #74) / 00-711(Dolton 316)1966
Blue Star (BB #120, CB #81) / Comin' Home Baby(Dolton 320)1966
Arabesque / Ginza Lights(Dolton 321)1966
Penetration / Wild Thing(Dolton 325)1966
Theme From "The Wild Angels" (BB #110) / Kickstand(Dolton 327)1967
Strawberry Fields Forever / Endless Dream(Liberty 55967)1967
Theme From "Endless Summer" (BB #106) / Strawberry Fields Forever(Liberty 55977)1967
On The Road / Mirrors And Shadows(Liberty 56007)1967
Flights of Fantasy / Vibrations(Liberty 56019)1968
Walk Don't Run-Land Of 1,000 Dances / Too Young To Know My Mind(Liberty 56044)1968
Hawaii Five-O / Soul Breeze(Liberty 56068)1968
Theme From "A Summer Place" (BB #83, CB #63) / A Summer Love(Liberty 56115)1968

LP盤…ライヴ盤を除く(1960~69年)
Walk, Don't Run(Dolton 8003)December, 1960
1. Morgen 2. Raunchy 3. Home 4. My Own True Love 5. The Switch 6. Walk Don't Run 7. Night Train 8. No Trespassing 9. Caravan 10. Sleep Walk 11. The McCoy 12. Honky Tonk

The Ventures(Dolton 8004)June 26, 1961
1. The Shuck 2. Detour 3. Ram Bunk Shush 4. Hawaiian War Chant 5. Perfidia 6. Harlem Nocturne 7. Blue Tango 8. Ups'N'Downs 9. Lonesome Town 10. Torquay 11. Wailin' 12. Moon Of Manakoora

Another Smash!(Dolton 8006)September 18, 1961
1. [Ghost] Riders In The Sky 2. Wheels 3. Lonely Heart 4. Bulldog 5. Lullaby Of The Leaves 6. Beyond The Reef 7. Raw-Hide 8. Meet Mister Callahan 9. Trambone 10. Last Date 11. Ginchy 12. Josie

The Colorful Ventures(Dolton 8008)October 2, 1961
1. Blue Moon 2. Yellow Jacket 3. Bluer Than Blue 4. Cherry Pink And Apple Blossom 5. Green Leaves Of Summer 6. Blue Skies 7. Greenfields 8. Red Top 9. White Silver Sands 10. Yellow Bird 11. Orange Fire 12. Silver City 13. Genesis 14. Skip To M'Limbo

Twist With The Ventures(Dolton 8010) January 20, 1962
1. Driving Guitars(Ventures Twist) 2. The Twist 3. Road Runner 4. Gringo 5. Moon Dawg 6. Guitar Twist 7. Opus Twist 8. Movin' & Groovin' 9. Sunny River 10 Let's Twist Again 11. Shanghied 12. Bumble Bee Twist

Twist Party, Vol. 2(Dolton 8014)May 19, 1962
1. My Bonnie Lies 2. Twisted 3. The Twomp 4. Besame Mucho 5. Blue Tail Fly 6. Swanee River Twist 7. Instant Guitars 8. Dark Eyes Twist 9. Counterpoint 10. Kicking Around 11. Bluebird 12. Red Wing Twist

Mashed Potatoes And Gravy(Dolton 8016)August 11, 1962
1. Lucille 2. Gravy(For My Mashed Potatoes) 3. Hernando's Hideaway 4. Mashed Potato Time 5. Summertime 6. Hot Summer(Asian Mashed) 7. Poison Ivy 8. The Wah-Watusi 9. Instant Mashed 10. Scratch 11. Hully Gully(Baby) 12. Spudnik

Going to the Ventures' Dance Party!(Dolton 8017)November 24, 1962
1. Mr. Moto 2. Theme From "Come September" 3. Ya Ya Wobble 4. Night Drive 5. Venus 6. The Intruder 7. Gandy Dancer 8. Sweet And Lovely 9. Limbo Rock 10. Lolita Ya-Ya 11. Loco-Motion 12. Gully-Ver

The Ventures Play Telstar And The Lonely Bull(Dolton 8019)January 5, 1963
1. Telstar 2. The Lonely Bull 3. Mexico 4. Calcutta 5. Apache 6. Never on Sunday 7. Tequila 8. Green Onions 9. Percolator 10. Red River Rock 11. Let There Be Drums 12. Last Night

Surfing(Dolton 8022)May 4, 1963
1. Pipeline 2. Diamonds 3. Windy And Warm 4. Ten Over 5. Surf Rider 6. Changing Tides 7. The Ninth Wave 8. Party In Laguna 9. Barefoot Venture 10. The Heavies 11. Cruncher 12. The Lonely Sea

Bobby Vee Meets the Ventures(Liberty 7289)June 1, 1963
1. Wild Night 2. What Else Is New 3. Walk Right Back 4. This Is Where Friendship Ends 5. Pretty Girls Everywhere 6. Linda Lu 7. If I'm Right Or Wrong 8. I'm Gonna Sit Right Down (And Write Myself A Letter) 9. Honeycomb 10. Goodnight Irene 11. Caravan 12. Candy Man

The Ventures Play The Country Classics(Dolton 8023)June 8, 1963
1. Panhandle Rag 2. Wabash Cannonball 3. San Antonio Rose 4. I Walk the Line 5. Wildwood Flower 6. I Can't Stop Loving You 7. Lovesick Blues 8. Steel Guitar Rag 9. You Are My Sunshine 10. Oh, Lonesome Me 11. Sugarfoot Rag 12. Born To Lose

Let's Go!(Dolton 8024)August 31, 1963
1. Memphis 2. Let's Go 3. More 4. El Watusi 5. Walk Right In 6. Sukiyaki 7. New Orleans 8. So Fine 9. Wipe Out 10. Hot Pastrami 11. Runaway 12. Over The Moutain Across The Sea

The Ventures In Space(Dolton 8027)January 25, 1964
1. Out Of Limits 2. He Never Came Back 3. Moon Child 4. Fear [Main Title From "One Step Beyond"] 5. Exploration In Terror 6. War Of the Satellites 7. The Bat 8. Penetration 9. Love Goddess Of Venus 10. Solar Race 11. The Fourth Dimension 12. The Twilight Zone

The Fabulous Ventures(Dolton 8029)July 18, 1964
1. Needles And Pins 2. Runnin' Wild 3. Eleventh Hour 4. The Cruel Sea 5. Scratchin' 6. Tall Cool One 7. Only The Young 8. Journey To The Stars 9. Fugitive 10. Ravin' Blue 11. Walkin' With Pluto 12. The Pink Panther Theme

Walk, Don't Run, Vol. 2(Dolton 8031)October 10, 1964
1. The House Of The Rising Sun 2. Diamond Head 3. Night Train 4. Peach Fuzz 5. Rap City 6. Blue Star 7. Walk Don't Run '64 8. Night Walk 9. One Mint Julep 10. Pedal Pusher 11. The Creeper 12. Stranger On The Shore

Knock Me Out!(Dolton 8033)February 13, 1965
1. I Feel Fine 2. Love Potion Number Nine 3. Tomorrow's Love 4. Oh, Pretty Woman 5. Mariner No. 4 6. When You Walk In The Room 7. Gone, Gone, Gone 8. Slaughter On Tenth Avenue 9. She's Not There 10. Lonely Girl 11. Bird Rockers 12. Sha La La

The Ventures A Go-Go(Dolton 8037)September 25, 1965
1. (I Can't Get No)Satisfaction 2. Go-Go Slow 3. Louie Louie 4. Night Stick 5. La Bamba 6. The 'In' Crowd 7. Wooly Bully 8. A Go-Go Guitar 9. A Go-Go Dancer 10. The Swingin' Creeper 11. Whitter Blvd 12 I Like It Like That 13. Gemini 14. Indian Summer 15. Tarantella

The Ventures Christmas Album(Dolton 8038)November, 1965
1. Sleigh Ride 2. Snow Flakes (What Child Is This?) 3. Santa Claus Is Coming to Town 4. Jingle Bells 5. Jingle Bell Rock 6. Silver Bells 7. Rudolph the Red-Nosed Reindeer 8. Frosty the Snowman 9. Scrooge 10. Blue Christmas 11. We Wish You A Merry Christmas 12. White Christmas

Where the Action Is!(Dolton 8040)February 12, 1966
1. Action 2. Lies 3. Fever 4. Stop Action 5. 3's A Crowd 6. A Taste Of Honey 7. No Matter What Shape (Your Stomach's In) 8. Action Plus 9. Hang On Sloopy (My Girl Sloopy) 10. Nutty 11. Little Bit Of Action 12. She's Just My Style

Play the Batman Theme(Dolton 8042)March 5, 1966
1. Theme From "Batman" 2. Zocko! 3. Joker's Wild 4. The Cape 5. 007-11 6. The Man From U.N.C.L.E. 7. Secret Agent Man 8. Hot Line 9. Vamp Camp 10. Up, Up, And Away 11. Theme From "Get Smart" 12. Green Hornet '66

Go With The Ventures(Dolton 8045)June 11, 1966
1. Green Grass 2. Ginza Lights 3. These Boots Are Made For Walkin' 4. Frnkie And Johnny 5. Ad-Venture 6. Monday Monday 7. Good Lovin 8. Eight Miles Hight 9. Escape 10. Sloop John B 11. Go 12. Caliphornia Dreamin

Wild Things!(Dolton 8047)September 17, 1966
1. Wild Thing 2. Fuzzy And Wild 3. Sweet Pea 4. Wild And Wooly 5. Wild Child 6. Summer In The City 7. The Pied Piper 8. Wild Trip 9. Hanky Panky 10. Wildcat 11. How Now Wild Cow 12. The Work Song 13.Classical Gas 14. Kickstand 15. The Mercenary

Guitar Freakout(Dolton 8050)February 18, 1967
1. Good Thing 2. High And Dry 3. Standing In The Shadows Of Love 4. Off In The 93rds 5. Cookout Freakout On Lookout Mountain 6. Wack Wack 7. Mod East 8. I'm A Believer 9. Guitar Freakout 10. Snoopy Vs. The Red Baron 11. Paper Airplane 12. Theme From "The Wild Angels"

Super Psychedelics(Liberty 8052)June 3, 1967
1. Strawberry Fields Forever 2. Psychedelic Venture 3. Western Union 4. Guitar Psychedelics 5. Kandy Koncoction 6. Reflections 7. A Little Bit Me, A Little Bit You 8. Endless Dream 9. Vibrations 10. Psyched-Out 11. 1999 A.D 12. Happy Together

$1,000,000 Weekend(Liberty 8054)December 23, 1967
1. What Now My Love 2. Georgy Girl 3. Ode To Billie Joe 4. Sunny 5. Respect 6. To Sir, With Love 7. Music To Watch Girls By 8. Groovin' 9. Windy 10. Sealed With A Kiss 11. Uptight (Everything's Alright) 12. Yesterday

Flights Of Fantasy(Liberty 8055)May 25, 1968
1. Mighty Queen(Queen The Eskimo) 2. Innermotion Faze 3. The Ballade Of Bonnie And Clyde 4. Walking The Carpet 5. Flight Of Fantasy 6. Soul Coaxing 7. Green Light 8. Cry Like A Baby 9. Fly Away 10. Love Shower 11. Summertime Blues 12. Scarborough Fair/Canticle

The Horse(Liberty 8057)August 24, 1968
1. The Horse 2. Here Comes the Judge 3. Licking Stick 4. Crazy Horse 5. The Gallop 6. Grazing In the Grass 7. Walk, Don't Run/Land of 1000 Dances 8. Soul Breeze 9. Jumpin' Jack Flash 10. Choo Choo Train 11. Horse Power 12. Tip Toe Through The Tulips

Underground Fire(Liberty 8059)January 18, 1969
1. Underground Fire 2. Embers In E-Minor 3. Sea Of Grass 4. Higher Than Thou 5. Up Up And Down 6. Country Funk And The Canned He 7. Born To Be Wild 8. Sunshine Of Your Love 9. The Weight 10. Light My Fire 11. Down On Me 12. Fire 13. A Summer Love 14. Moonlight Serenade 15 Honky Tonk

Hawaii Five-O(Liberty 8061)May 10, 1969
1. Hawaii Five-O 2. Lovin' Things 3. Galveston 4. The Letter 5. Don't Give In To Him 6. Theme From A Summer Place 7. Medley(Spooky Traces Stormy) 8. Medley(Aquarius Let The Sunshine In) 9. Games People Play 10. I Can Hear Music 11. Dizzy 12. Expo Seven-O 13. Little People

Swamp Rock(Liberty 8062)December 13, 1969
1. Carry Me Back 2. Honky Tonk Women 3. Muddy Missisipi Line 4. Jambalaya 5. Swamp Rock 6. Niki Hoeky 7. Green River 8. Suspicious Minds 9. Catfish Mud Dance 10. Proud Mary 11. Gumbo 12. Plaquemines Parish 13. Prima Vera 14. Honky Tonk(Part II)

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Ventures' Stomp(Gandy Dancer), 1961, 1999
ちょっぴりオールディズぽい曲調。“Gandy Dancer, 1962”と同曲であるが、こちらは少々アップテンポでサビ部分の演奏が異なっている。1999年になってクレジットされたらしい。
ポルトガルのThe Clevers、アルゼンチンのThe 4 Planets、オランダのThe Real Rhythm Teensなどが演奏している。


Deep Purple, 1961
レア盤に入っていたもので、抑揚の利いたヴェンチャーズらしい演奏。
Peter De Roseが作り、最初に歌った(1934)。Bing Crosby(1939)をはじめ、Sarah Vaughan(1951)、Billy Ward & The Dominoes(1957)、Nino Tempo & April Stevens (1963)らの歌もよく知られている。


Tomorrow's Love, 1965
“Knock Me Out!”に収録されており、なかなか美しい曲である。
ボブ・ボーグル、ドン・ウイルソン、メル・テイラーの共作。
このアルバムは、私がいちばん親しんだ懐かしい盤でもある。


Ups 'n' Downs, 1961
アルバム2作目“The Ventures”に収録。いかにもヴェンチャーズらしい佳作。
Chadrick Rogueの作曲。


Kicking Around, 1962
“Twist Party, Vol. 2”に収録。ちょっぴりロックンロールっぽい演奏。
リーダーのドン・ウイルソンの作品。


Adventures In Paradise, 1962, 2005
幻想的な雰囲気を放つ曲で、けっこうレアらしい。
アメリカで1959~62年に放映された同名テレビ番組の主題歌(Lionel Newman作曲)。
オーストラリアのアトランティックス(The Atlantics)の演奏が有名である。


Trambone, 1961
“Another Smash!”に収録されている、なかなか軽快な曲。
チェット・アトキンス(Chet Atkins)が作曲・演奏し、デュアン・エディ(Duane Eddy)、The Krew Kats、The Sapphiresら多くのギタリストやバンドが手がけている。
そう言えば、スウェーデンのエレキバンド、スプートニクス(The Spotnicks)の「夢みるギター(Dreaming Gutar)」(1966年)のB面に「トランボーネ」として収録されており、当時よく聴いていたことを思い出す。


Home, 1960
初期の作品(“Walk, Don't Run”に収録)で、美しいメロディーをもつ曲。
Harry Clarkson, Jeff Clarkson, Peter Van Steedenの共作。
当時リードギターだったボブ・ボーグルが演っていた曲で、彼は2009年に他界。当時の録音ではないが、彼を偲んで、この曲をアップしておきたい。


Stick Shift, 1961
ちょっぴりジャジーなホットロッド/ドラッグレース曲。
ヴェンチャーズ盤ではレアらしいが、THE DUALSの演奏で知られている。


Changing Tide, 1963
“Surfing”に収録。波の音が入った凝った録音で、海岸ののどかな情景が目に浮かぶ。
ボブ・ボーグル、ドン・ウイルソン、メル・テイラーの共作。
このアルバムはたいへん優れており、収録曲の“The Lonely Sea”“Ten Over”“Surf Rider”“The Ninth Wave”“The Heavies”など、いずれも素晴らしい曲ばかり。ほんとに、選曲に困るほどだ。


Cruncher, 1963
この曲も“Surfing”からの選曲。ドラムミングが素晴らしい傑作曲かもしれない。
同じく、ボブ・ボーグル、ドン・ウイルソン、メル・テイラーの共作。
この曲のドラムを、実際は影武者のスタジオ・ミュージシャンが演っているのかもしれないが、1996年に亡くなったドラマーのメル・テイラーを偲んで、この曲をアップしておきたい。


Blue Star, 1964
1966年に日本でもけっこうヒットしたが、1964年にリリースされている。たいへん美しい曲で、私にとっては思い出深い曲。今回のブログの掉尾を飾る曲としてアップしておいた。
この曲は、ヴィクター・ヤング(Victor Young)が、TV映画「メディック(The Medic)」(1954)のために作曲した。
イギリスのシャドウズ(The Shadows)の方がヒットしたかもしれないが、両者ともに素晴らしい出来。なお、フランスのインスト・グループ、The Jordansや、The 4 Planetsも演奏している。


Sandy Selsie“Gonna Get Some Records”1962

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Sandy Selsie.png表題曲“Gonna Get Some Records, 1962(想い出のレコード)”は、まったくヒットしなかったけれど、オールディーズ・ファンやマニアの間ではけっこう知られている曲らしい。それは、1990年代半ばに日本のエーサイド(A-Side Records)で発売されたCD盤“GONNA GET SOME RECORDS - GIRLS COLLECTION VOL.4 (AZ-5016)”に収録され、オールディーズ・ファンの間では少々話題となったからだろう。

そこで、日本のオールディーズ・ファンやマニアの動向を年代的に少し考えてみたい。
もともとオールディーズの対象となる曲は、まず「日本で大ヒットしたこと」や、自分にとって「懐かしいこと」が前提であった。つまり、ほとんどのファンは当時のヒットパレードを聴いていた人達で、エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)をはじめ、ポール・アンカ(Paul Anka)、ニール・セダカ(Neil Sedaka)、コニー・フランシス(Connie Francis)らに代表されるヒットパレード常連組の曲を、私に言わせれば何度も何度もしつこく聴かされた耳タコ曲群を、聴いていたのである。
ところが1975年頃になると、オールディーズはちょっとした変革期を迎えることになる。それは映画「アメリカン・グラフィティ“American Graffiti”」(1973年)の影響で、日本でヒットしたかどうかにかかわらず、本場アメリカでヒットした曲がもてはやされ、日本ではあまりお馴染みではない曲が聴かれるようになった。その頃になるとオールディーズ愛好家は必ずしもリアルタイムのリスナーではなく、オールディーズを新しい音楽のひとつとして捉えるファンやマニアが出現してきた。そして、ロックンロール(Rock'n Roll)とかドゥーワップ(Doo Wop)とかの言葉が一般に広まり、海外の編集・再発LPレコードが日本の音楽市場にどっと入ってきた。
次は、1990年代半ば頃のこと、音楽媒体はすでにCDの時代になっていた。すでに書いたようにエーサイドやM&Mレコードなどのオールディーズのレア曲を配信する日本のCD会社が出現した。この現象は海外の方が盛んで、イギリスやドイツなどから盛んにレア曲を収録したCD盤が発売された。イギリスのACE RecordsやドイツのBear Family Records、アメリカのCollectables Recordsなどは有名だ。また、マニアの間では以前からレアな中古シングル盤の取引やオークションは行われきたが、ネット普及の影響によりますます盛んになってきたようだ。
以上のように、オールディーズ・ファン、マニアは、「日本におけるヒットパレード曲」→「アメリカでヒットした曲」→「レア曲」へと、少しずつ興味の変化を示すようになってきた。

Sandy Selsie 2.pngさて、話をサンディ・セルシーの「想い出のレコード」に戻そう。
この曲はオールディーズとしてよく出来た曲だ。と言うのは、ストリングスを多用したり、哀愁ぽいメロディを散りばめたり、エンディングで“Oh Yeh”や“Ah Hah”などの合いの手を効果的に挿入したりと、オールディーズのツボを押えたニクい曲作りに徹している。そういう意味で完成度の高い曲なのかもしれない。

ところで、サンディ・セルシーについてちょっと触れておこう。
彼女はカナダ出身のカントリー/ポップス歌手で、1946年にトロント郊外のリッチモンド・ヒル(Toronto suburb of Richmond Hill,Ontario)で生まれた。高校生のとき家族旅行で米国・ナッシュビル(Nashville)を訪れ、コロンビア・レコード(Columbia Records)のオーディションを受け、5年間の契約を取り付けた。
1962年、彼女は15歳で“The Poorest Girl In Town / A Date With Loneliness”でデビュー、さらに地元のいくつかのラジオやテレビのショー番組に出演した。この“A Date With Loneliness(一人ぼっちのデイト)”はカナダでこそヒットしたが、全米チャートには進出することはなかった。
続く“Gonna Get Some Records / Walk With Me My Angel(2人で一緒に)”もヒットせず、日本でも発売されたが、ヒットすることはなかった。さらにもう一枚リリースしたものの、彼女の消息はその後わからず、曲をリリースしていないので引退したのだろうと思われる。

ディスコグラフィー
The Poorest Girl In Town / A Date With Loneliness(Columbia 4-42418)27 Apr 1962
Gonna Get Some Records / Walk With Me My Angel(Columbia 4-42594)28 Sep 1962
Come On In / Don't Destroy Me(Columbia 4-42766)5 Apr 1963
When Jimmy Comes Home / Little Miss With It(Columbia 4-42883)8 Oct 1963

Gonna Get Some Records, 1962


The Poorest Girl In Town, 1962


A Date With Loneliness, 1962


When Jimmy Comes Home, 1963

Jan Burnette“The Boy I Used To Know”1963

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Jan Burnette 1.pngこの曲“The Boy I Used To Know, 1963”を初めて聴いたとき、ヘレン・シャピロ(Helen Shapiro)が歌っているのかと思ったほどだ。声もけっこう似ていたし、何よりも曲調がヘレン・シャピロ風で、いかにも当時の日本のポップファンにウケそうな曲だった。それもそのはずで、調べてみると、シャピロの大ヒット曲、たとえば“Walkin' Back to Happiness, 1961(夢見る恋)”“Don't Treat Me Like a Child, 1961(子供じゃないの)”“You Don't Know, 1961(悲しき片想い)”などの作品をもつ作曲家兼プロデュサー・ジョン・シュローダー(John Schroeder)の曲だったのだ。

さて、この曲を歌ったジャン・バーネット(Jan Burnette)について触れておきたいのだが、イギリスの歌手という以外に、彼女に関するデータは、ディスコグラフィーやシングル盤販売情報以外は見つけることができなかった。おそらく日本では、彼女のレコードは発売されなかったようだ。少なくともネットで調べた限りその手がかりは発見できなかった。
ただ現在、彼女は結婚式やパーティーの司会業をやっているようで、そのホームページらしきサイトを見つけたので引用しておきたい(http://www.janburnette.com/relocate.asp?page=talk60.htm)。

ジャン・バーネットのディスコグラフィー
Teddy(Bron Associated Publishers Ltd GER 5063)1962
Does My Heartache Show / All At Once(Oriole CB 1742)Jun 1962
The Boy I Used To Know / Unimportant Things(Oriole CB 1807)Mar 1963
Fool In Love / 'Til I Hear The Truth From You(Oriole CB 1841)Jun 1963
Let Me Make You Smile Again / No Regrets(Oriole CB 1905)Jan 1964
Too Young / The Four Winds And The Seven Seas(Oriole CB 1920)Mar 1964
Love, Let Me Not Hunger / The One I Love (Belongs To Somebody Else)(Oriole CB 1949)Sep 1964

The Boy I Used To Know, 1963


Fool In Love, 1963

弘田三枝子“おでこにキッス”1963

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弘田三枝子 3.jpg前回記事で、ヘレン・シャピロ(Helen Shapiro)にちょっと触れたが、そこで思いついたのがヘレンシャピロのカヴァー曲を歌ってヒットさせたミコちゃんこと弘田三枝子で、今回は彼女の曲を採り上げることにした。なかなかパンチの利いた声で、歌唱力もあり、カヴァー・ポップスからジャズを志したが、1969年に「人形の家」で歌謡曲に転向した歌手である。
彼女は、ヘレン・シャピロ以外にも、コニー・フランシス(Connie Francis)やニール・セダカ(Nei Sedaka)らのアメリカン・ポップス定番歌手や、ミーナ(Mina)、ジリオラ・チンクエッティ(Gigliola Cinquetti)、フランス・ギャル(France Gall)らの欧州系ポップ歌手もカヴァーし、ヒットさせた。また、カヴァー曲ばかりでなく多くのオリジナル曲も歌い、さらにテレビや映画の主題歌、CM曲など、一時期は売れっ子歌手として活躍した。

今回は、カヴァー曲ではなく、オリジナル曲からシングルカットされなかった、LP盤にのみ収録された「おでこにキッス」を選んでみた。
この曲にはちょっと注釈が必要だ。と言うのは、LP盤(東芝 JPO-1285, 1963.04)やCD盤「ミコちゃんのヒット・キット・パレード」(東芝 TOCT-6901-02)のライナーノーツには、この曲のオリジナル曲が“Cry Heart Out”で、「永六輔作詩・N.Parmor-N.Newell作曲・中村八大編曲」と掲載されている。
ちょっと疑問に思ったので調べてみると、“Cry My Heat Out(涙がいっぱい)”という別の曲で、たしかにN.Parmor-N.Newellが作曲しており、ヘレン・シャピロが歌い、弘田三枝子もカヴァーしている。つまり、「おでこにキッス」とは別の曲のデータが印刷されているようだ。
ところで、この「おでこにキッス」は、私が中学生の頃よく観ていたイギリスのテレビドラマ「アイバンホー」(土曜日の夜7時半から放映されていたと思うが…)でスポンサーの不二家が「ルックチョコレート」のCMで流していた曲と同一で、たしか、画像いっぱいにスリー・ファンキーズの面々が歌って踊って、といったような気がする。
この曲を、はじめはCM曲として知り、後で「おでこにキッス」と知ったわけだが、実際にはこの曲がCM曲として作られたのか、オリジナル・ポップス曲として作曲されたのかわからない。ただ、このCM曲が「永六輔作詩・中村八大作曲」とクレジットされており、「おでこにキッス」も永六輔と中村八大のコンビだろうと考えている。
この「おでこにキッス」は、当時、歌謡曲ではなくアメリカン・ポップスとして日本人が作曲し、日本人が日本語で歌った曲としていささかの価値があると思うのだが、いかがなものだろうか?

弘田三枝子 3.pngさて、話を少し拡げてみると、ヘレン・シャピロが歌い、弘田三枝子がカヴァーした“Cry My Heat Out, 1962(涙がいっぱい)”は、ビートルズ(The Beatles)が登場してくる直前のイギリス・ポップ・シーンを描いたミュージカル映画「Play It Cool」(1962)で歌われたものだ。当時人気のあったビリー・フューリー(Billy Fury)、ボビー・ヴィー(Bobby Vee)ダニー・ウイリアムズ(Danny Williams)らとともに、ヘレン・シャピロもこの映画の中で2曲披露した。もう1曲は“I Don't Care, 1962(振られちゃったの)”である。「振られちゃったの」はヘレン・シャピロの曲としてヒットしたが、弘田三枝子はこの曲をカヴァーしていない。かなりヒット性のある曲と思われるが、他の日本人歌手は歌っていないし、ちょっと謎だ。
なお、このミュージカル映画「Play It Cool」の音楽担当はN.Parmor-N.Newellであり、「振られちゃったの」もこのコンビが作詞・作曲した。
表題曲の「おでこにキッス」とは直接関係ないけれど、この「振られちゃったの」は私の好きな曲でもあるのでYouTubeからアップした。

なお、弘田三枝子のディスコグラフィー(シングル盤のみ)を掲載したが、バイオグラフィーについては日本語のWikipediaがあるのでそちらを参照していただきたい。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%98%E7%94%B0%E4%B8%89%E6%9E%9D%E5%AD%90

弘田三枝子のディスコグラフィー
・1961年のデビュー曲から1969年末までのシングル盤を掲載
・(17・25・30cm)LP盤、ソノシート、ピクチャーレコードなど除く

子供ぢゃないの/悲しき片想い(東芝 JP-5089)1961.11
すてきな16才/夢のスウィート・ホーム(東芝 JP-5100)1962.02
カモン・ダンス/恋のエアメイル(東芝 JP-5108)1962.04
寝不足なの/ブルージン・ブルース(東芝 JP-5125)1962.06
かっこいいツイスト/一度だけのあやまち(東芝 JP-5119)1962.07
かっこいい彼氏/シェーナ・シェーナ(東芝 JP-5148)1962.09
リトル・ミス・ロンリー/ヴァケーション(東芝 JP-5161)1962.10
ミコのジングルベル/ブルー・クリスマス(東芝 JP-5160)1962.11
ゆるしてゆるして/涙がいっぱい(東芝 JP-5184)1963.03
想い出の冬休み/マック・ザ・ナイフ(東芝 JP-5199)1963.03
明日をみつめて/そっと一人に(東芝 JP-1548)1963.03
渚のデイト/星影で愛して(東芝 JP-5216)1963.05
悲しきハート/月影のレナート(東芝 JP-5236)1963.07
涙のゴスペル/悲しみがいっぱい(東芝 JP-5248)1963.09
私のベイビー/ティーンエイジ・クレオパトラ(東芝 JP-5264)1963.12
ダンケシェーン/涙のためいき(東芝 TR-1050)1964.03
若い街角/気ンなるあいつ(東芝 TR-1071)1964.05
恋と涙の17才/いつでもあなたを(東芝 TR-1080)1964.05
ひとつぶの真珠/きっとね(東芝 TR-1110)1964.08
恋のレッスン/涙の二十四時間(東芝 TP-1004)1964.10
はじめての恋人/砂に消えた涙 (コロムビア SAS-432)1964.12
ナポリは恋人/レッツ・ゴー・ベイビー(コロムビア SAS-434)1965.02
いそしぎ/サマータイム(HINO & MIKO)(コロムビア SAS-10043)1965.04
可愛いマリア/君に涙とほほえみを(コロムビア JPS-1)1965.04
太陽の海/夕陽のなぎさ(コロムビア JPS-7)1965.06
夜の太陽/夢見るシャンソン人形(コロムビア JPS-11)1965.08
恋のクンビア/愛の言葉を(コロムビア JPS-12)1965.08
道/ほほえみを忘れないで(コロムビア JPS-21)1965.09
ホワイト・クリスマス/ジングル・ベル(コロムビア JPS-22)1965.10
スーベニールス/そよ風にのって(コロムビア JPS-30)1966.02
愛のゴー・ゴー/砂の上のひめごと(コロムビア JPS-38)1966.03
瞳の中の私/悲しみは空の彼方に(コロムビア JPS-42)1966.05
恋はノン・ストップ/帰ってね、きっと(コロムビア SAS-781)1966.10
世界の国からこんにちは/若さが燃えている(コロムビア SAS-869)1967.03
黒いブーツと皮ジャンパー/帰らぬ少年兵(コロムビア SAS-879)1967.04
南国の愛の星/どうすりゃいいの(コロムビア SAS-907)1967.06
渚のうわさ/風とオトコのコ(コロムビア P-1)1967.07
枯葉のうわさ/悲しみの足音(コロムビア P-3)1967.11
涙のドライブ/さざ波のバラード(コロムビア P-10)1968.03
渚の天使/恋のエンジェルベイビー(コロムビア P-24)1968.07
可愛い嘘/砂に埋めた手紙(コロムビア P-37)1968.09
虹に瞳を/グロッカ・モーラの様子はいかが(コロムビア P-46)1968.12
人形の家/あなたがいなくても(コロムビア P-65)1969.06
私が死んだら/鏡の中の天使(コロムビア P-79)1969.12

弘田三枝子“おでこにキッス”1963


弘田三枝子“ルックチョコレートの歌”1963


Helen Shapiro“I Don't Care(振られちゃったの)”1962


Little Eva“Makin' With The Magilla”1964

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Little Eva 2.png前回は、懐かしのテレビCMから弘田三枝子の曲を選んだが、今回は「テレビつながり」で、テレビアニメからリトル・エヴァ(Little Eva)の曲を採り上げてみた。
そのリトル・エヴァの曲とは、アメリカのテレビアニメ「ゴリラのゴンちゃん(The Magilla Gorilla Show)」(TBSで1966年に放映)の主題歌で、当時のアニメにしたらなかなか粋な曲で、いつも番組の終了間際に聴くことができた。誰が歌っているのか、おそらくは無名のサーフ・ガールグループが歌っているものと思っていたが、YouTubeで調べたらなんとリトル・エヴァだったので意外な感じがした。けっして優れた曲ではないけれど、あの当時誰が歌っているのか思い巡らせていたことを思い出し、ちょっぴり懐かしくなって採り上げた。

いま、世界で宮崎駿のジブリ(Studio Ghibli)や日本アニメが脚光を浴び、空前のアニメ・ブームが起こっているらしい。宮崎アニメは、しばしばウォルト・ディズニー(Walt Disney)と比較され、アメリカ・アニメを凌駕したかのように言われているが、実際のところ、アメリカのアニメ産業は伝統があり、長い歴史もあり、つい最近までアメリカ原産アニメが世界を圧倒していたのである。ただしアメリカ・アニメは、長編のディズニー・アニメを除くとドタバタ活劇が主流で、日本のアニメのようなストーリー性があり大人も楽しめるといったものではなく、あくまでも子供向けであった。また、アメリカ・アニメは、どちらかと言うと「アニメーション」という表記よりも「マンガ映画」とか「テレビマンガ」とかの方がしっくりくる。ただし、この記事では便宜的にアニメで統一しておいた。

さて、思いつくところで、わたしの子ども時代の懐かしのアメリカ・テレビアニメをいくつか挙げてみたい。

ポパイ(Popeye, 1929): エルジー・クリスラー・シーガー (Elzie Crisler Segar)により創出。日本ではTBS系で1959~65年に放映。アメリカ・アニメでは最高の視聴率を誇った。

ウッド・ペッカー(Woody Woodpecker, 1940): ユニバーサル映画(Universal Pictures)供給で、日本テレビ系で1961~64年に放映された。あの奇声を発するキツツキが懐かしい。

トムとジェリー(Tom and Jerry, 1940): こちらもユニバーサル映画供給で、TBS系で1964~66年に放映。独立前のウィリアム・ハンナ (William Hanna) とジョセフ・バーベラ (Joseph Barbera)が創出した。まさにネコとネズミの追っかけっこ・ドタバタ活劇であった。

ヘッケルとジャッケル(Heckel and Jeckle, 1946): 20世紀フォックス(20th Century Fox)供給で、日本ではフジテレビ系で1957~58年と1963~64年に放映された。あの2匹のカラス(カササギ)がヌケヌケと悪戯をやらかすのがなんとも痛快で、たまらなく面白かったことを憶えている。

近眼のマグー(Quincy Magooまたは Mr. Magoo, 1949):ユナイテッド・プロダクションズ(UPA)が制作。「がんばれマグー」としてNET(テレビ朝日)系で1963年に放映された。間違いが間違いを生むユーモアが面白かったような…。

ナッティ・ドリームランド(The Nutty Squirrels, 1959): ドン・エリオット(Don Elliott)とアレックス・バーランド(Alexander "Sascha" Burland)によって創出。NET(テレビ朝日)系で1964年に放映。サックスのキャノンボール・アダレイ(Cannonball Adderley)やフルートのボビー・ジャスパー(Bobby Jaspar)、クラリネットのサム・モスト(Sam Most)らが演奏するジャズ・スキャットが素晴らしく、アニメのとぼけた味が面白かった。

ウォルト・ディズニーのミッキーマウス(Mickey Mouse)やドナルドダック(Donald Duck)などのアニメも懐かしいが、省略して、以下ウィリアム・ハンナ(William Hanna)とジョセフ・バーベラ(Joseph Barbera)が共同設立したハンナ・バーベラ(Hanna-Barbera Productions)のアニメを掲げておいた(日本でのテレビ放映については省略)。
ハンナ・バーベラ制作のアニメは、1966年以降にもテレビに多く登場したが、ここではあくまでもわたし自身が子ども時代に観たもので、印象に残っているものに限らせていただいた。

懐かしいハンナ・バーベラ・アニメ(1958-65)
1958年
珍犬ハックル(Huckleberry Hound)
クマゴロー(The Yogi Bear Show)
1959年
早射ちマック(Quickdraw McGraw)
1960年
原始家族フリントストーン(強妻天国、ソーラ来た来た)(The Flintstones)
1962年
宇宙家族ジェットソン(The Jetsons)
1964年
ゴリラのゴンちゃん(The Magilla Gorilla Show)
1965年
少年シンドバッド(シンドバッドの冒険)(The Sailor Sinbad Jr.)

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Little Eva 5.pngさて、リトル・エヴァと言えば「ロコモーション(The Loco-Motion, 1962)」、ロコモーションと言えばリトル・エヴァといわれるくらいポップ音楽の世界では有名だが、そのリトル・エヴァについて少し触れておこう。

彼女は、本名をEva Narcissus Boydといい、1943年6月29日ノース・カロライナ州ベルへヴン(Belhaven, North Carolina)で生まれ、ニューヨークのブルックリン(Brooklyn, New York)に移り住んだ。リトル・エヴァという名前は、ストウ夫人(Harriet Beecher Stowe)の有名な小説「アンクル・トムの小屋」(Uncle Tom's Cabin, 1852)に因んでいる。
16歳のリトル・エヴァは、ソング・ライターのキャロル・キング(Carole King)とゲーリー・ゴーフィン(Gerry Goffin)夫妻のベビーシッターに雇われた。歌が大好きだった彼女のために、キング‐ゴーフィンのコンビは「ロコモーション」を作り、彼女をデビューさせた。
ところが、後年キャロル・キングがインタビューで語ったところによると、この曲はディー・ディー・シャープ(Dee Dee Sharp)に歌わせる予定だったらしい。この曲のデモ録音をリトル・エヴァに吹き込ませたのだが、リトル・エヴァの歌の才能を見抜いたキングはそのまま彼女を登用したということであったらしい。
1962年当時のアメリカン・ポップスは、さまざまのダンス音楽が大流行していた。たとえば、ツイストやジャーク、マッシュポテトなど。この「ロコモーション」も蒸気機関車を模したダンス音楽でヒットを狙い、大当たりした。
それはともかく、この曲は全米1位(R&B部門も1位)に輝き、リトル・エヴァは一夜にしてスターの座を手に入れた。1962年夏のことだった。
その後、彼女はディメンション(Dimension Records)で"Keep Your Hands Off My Baby, 1962"(全米12位、R&B部門6位)、"Let's Turkey Trot, 1963"(全米20位、R&B部門16位)などのヒットを放った。また、彼女の姉、Idalia Boydも“Some Kind Of Wonderful, 1963”をディメンションに録音し、そのバックコーラスをクッキーズ(The Cookies)とともにエヴァも歌った。その他、The Pastelsのリードヴォーカル、Big Dee Irwinとのデュエットや、さまざまのバック・ヴォーカルなど、1970年代初めまで音楽活動を行ったようである。
彼女は、2003年4月10日、癌のため死去、享年59だった。

リトル・エヴァのディスコグラフィー(1962-67)
シングル盤
The Loco-Motion / He Is The Boy(Dimension USA 1000)Jun 1962
Keep Your Hands Off My Baby / Where Do I Go?(Dimension USA 1003)Oct 1962
Let's Turkey Trot / Down Home(Dimension USA 1006)Jan 1963
Old Smoky Locomotion / Just A Little Girl(Dimension USA 1011)May 1963
What I Gotta Do(To Make You Jealous) / The Trouble With Boys(Dimension USA 1013)Jul 1963
Let's Start The Party Again / Please Hurt Me(Dimension USA D-1019)Nov 1963 with Big Dee Irwin
I Wish You A Merry Christmas / The Christmas Song(Dimension USA D-1021)Nov 1963
Makin' With The Magilla / Run To Her(Dimension USA D-1035)Oct 1964
Wake Up John / Takin' Back What I Said(Dimension USA D-1042)Feb 1965
Stand By Me / That's My Man(Amy USA 943)Nov 1965
Bend It / Just One Word Ain't Enough(Verve USA VK-10459)Nov 1966
Take A Step In My Direction / Everything Is Beautiful About You Boy(Verve USA VK 10529)Jul 1967

LP盤
Llllloco-Motion(Dimension Dlp-4001)1962 (First Pressing)
The Loco- Motion / Some Kind-A Wonderful / I Have A Love / Down Home / Breaking Up Is Hard To Do / Run To Her / Uptown / Where Do I Go / Up On The Roof / Sharing You / He Is The Boy / Will You Love Me Tomorrow

Llllloco-Motion(Dimension Dlp-4001)1962
The Loco- Motion / Some Kind-A Wonderful / I Have A Love / Down Home / Breaking Up Is Hard To Do / Run To Her / Keep Your Hands Off My Baby / Uptown / Where Do I Go / Up On The Roof / Sharing You / He Is The Boy / Will You Love Me Tomorrow

Little Eva“Makin' With the Magilla”1964


Little Eva“Keep Your Hands Off My Baby”1962


Little Eva“The Loco-Motion”1962


ここからはリトル・エヴァに関連した曲をアップしておく。
Idalia Boyd“Some Kind Of Wonderful”1963”
リトル・エヴァ自身も歌っているが、ここでは姉のIdalia Boydの歌をアップした。クッキーズとリトル・エヴァがバック・ヴォーカルを担当している。この曲は、キング‐ゴーフィンのコンビが作り、1961年にドリフターズ(The Drifters)が歌ってヒットさせた。


The Locomotions(aka The Lost Souls)“Little Eva”1962
この曲は「ロコモーション」のアンサーソングと言うか、曲名からもわかるように、少々茶化した曲かも。しかし、ノヴェルティ・ソングなどではなく正統なホワイト・ドゥーワップ曲で、悪くない出来だ。


Little Eva & Her Band(aka Raynoma Liles)“When I Needed You ”1961
この記事のテーマとはまったく関係ない曲。たまたま歌っていたのが“Little Eva”と称しているだけ。YouTubeを観ていたら偶然発見。けっして上手い歌手ではなく、どちらかと言うと素朴な歌い方だが、けっこういい曲で、この機会を逃してしまったら埋もれてしまうので、あえてアップしてみた。モータウン(Motown Records)の創業者、Berry Gordyの二番目の奥さんとのこと。

Lillian Briggs“Follow The Leader”1956

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Lillian Briggs 1.jpg今回は女性ロックンローラー。と言ってもワンダ・ジャクソン(Wanda Jackson)やジャニス・マーティン(Janis Martin)とはちょっと違う。どちらかと言えばジャンプ・ブルース(Jump Blues)やジャイヴ(Jive)などに近い曲を歌ったリリアン・ブリッグス(Lillian Briggs)を採りあげてみた。ロカビリー(Rockabilly)が白人系なのに対し、リリアン・ブリッグスの音楽は黒人系だ。しかし、この違いもデビュー当時(1955年頃)のことであって、60年代に近づくとロックンロール(Rock'n'Roll)として扱われた。ロックンロールという音楽が白人と黒人の音楽を融合した新しいジャンルだからである。エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)が"The King of Rock & Roll"と言われたのに対し、若干違和感を感ずるけれども、リリアンは、"The Queen of Rock & Roll"と称された。もっともジャニス・マーティンも"女エルヴィス(The Female Elvis)"と呼ばれたりした。カテゴリーの選択にはちょっと迷ったが、[R&B;Jump Blues] ではなく [Rock'n'Roll:Rockabilly] にした。リリアン・ブリッグスが白人という理由もある。

Lillian Briggs 2.png例によって略歴を記しておく。
リリアン・ブリッグス(Lillian Briggs)は本名をLillian Biggsといい、1932年6月3日にペンシルベニア州アレンタウン(Allentown)で生まれた。彼女はトラック運転手として生計を立てながら、かたわらでは、Joy Cayler's All-Girl Orchestraで歌手兼トロンボーン奏者として音楽活動をしていた。1952年、20歳の頃、彼女はステージ・ショーで歌い、トロンボーンを吹くパフォーマンスを披露、かの有名なディスクジョッキー、アラン・フリード(Alan Freed)に見い出された。1954年、ニューヨークのCaylor's Orchestraに移り、Jack Petrillにスカウトされ、エピック(Epic Records)でデビュー・シングルを吹き込むことになった(1955年)。デビュー曲は“I Want You to Be My Baby”というジャンプ・ブルース曲で、サックス奏者ルイ・ジョーダン(Louis Jordan)が1953年に発表した曲。同じ頃白人女性歌手のジョージア・ギブス(Georgia Gibbs)もカヴァーした(全米14位)。この曲は全米チャート18位でミリオン・セラーを記録し、彼女の最大のヒット曲となった。また、ジーン・クルーパ(Gene Krupa)の“Boogie Blues, 1957”もカヴァーした。その後、Sunbeam Records、続いてCoral Recordsに移籍し、ライオネル・ハンプトン(Lionel Hampton)の“Hey! Ba-Ba-Re-Bop, 1958”や、エームス・ブラザーズ(The Ames Brothers)で大ヒットした“Rag Mop, 1959”なども歌った。彼女は、テレビのショー番組やステージ・ショーに出演した。たとえば、Jack Paar's The Tonight Show、The Mike Douglas Show、American Bandstand、The Steve Allen Showなどなど。また、ジェリー・ルイス(Jerry Lewis)の映画“The Ladies Man”(1961)や、いくつかの映画に出演、また音楽活動も行った。彼女は、1998年4月11日、肺がんで亡くなった。享年65だった。

Lillian Briggsのディスコグラフィー(シングル盤)

I Want You To Be My Baby / Don't Stay Away Too Long(Epic 5-9115)Aug 1955
Give Me A Band And My Baby / It Could've Been Me(Epic 5-9120)Sep 1955
Rock'n'Roll-y Poly Santa Claus / Can't Stop(Epic 5-9138)1955
Follow The Leader / That's The Only Way To Live(Epic 5-9141)1956
Eddie, My Love / The Teen In Jeans From New Orleans(Epic 5-9151)Feb 1955
The Gypsy Goofed / Too Close For Comfort(Epic 5-9151)1956
I'll Be Gone / Mean Words (Epic 5-9190)Oct 1956
Sugar Blues / Boogie Blues(Epic 5-9214)1957
I / She Sells Seashells(Epic 5-9249)Nov 1957
Come Here / Will We Meet Again(Sunbeam 104)Jun 1958
Hey! Ba-Ba-Re-Bop / I've Got Your Heart(Sunbeam 114)1958
Rag Mop / Smile For The People(Coral 9-62108)1959 Promo only
Blues In The Night / Is There A Man In The House(Coral 9-62136)Aug 1959
Hooray For The Rock / Diddy Boppers(Coral 9-62156)1959
Be Mine / Not A Soul(Coral 9-62193)1960
I Care For You / That's What It's Like To Be Lonesome(Coral 9-62223)1960
I Want You To Be My Baby / I'm Burning For You(ABC-Paramount 45-10253)Sep 1961

Follow The Leader, 1956


Hey, Ba Ba Re Bop, 1958


Be Mine, 1960


I Want You To Be My Baby, 1955

Diane Renay“Man Of Mystery”1964

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Diane renay 6.jpgダイアン・リネイ(Diane Renay)の「ネイビー・ブルー~悲しき水兵さん(Navy Blue, 1964)」は、ビートルズ(The Beatles)が日本に上陸したころ大ヒットしたポップスで、実にしつこく聴いた曲だった。その「ネイビー・ブルー」が収録されている唯一のアルバム“Navy Blue(20TH CENTURY FOX GXC 72)1977”を入手したのは1970年代後半のこと。1964年当時の盤と同じジャケット・曲目の復刻盤だった。このアルバムは、私にとってとても懐かしく、また名盤であったと思う。
この盤が名盤だったのは、大ヒットした「ネイビー・ブルー」や「キス・ミー・セイラー(Kiss Me Sailor, 1964)」以外の収録曲の出来がよく、全12曲中9曲がオールディーズ曲として素晴らしかったからで、友人とのドライブで夜更けの国道134号を疾走しながらよく聴いたものだ。
ひとつ思い出話を―。
国道134号(湘南遊歩道路)と言えば、大磯や小田原に遊びに出かけるためによく利用した。その頃、休日になると仲間とよくテニスに興じ、小田原のテニスコートで友人の知り合いの姉妹と一緒にテニスをした。私は妹の方を好きになって、そして振られたことがあった。そんな懐かしい思い出が、このダイアン・リネイの一連の曲から懐かしく蘇ってくるのである。

このアルバムを紹介しておく。
“Navy Blue(20th Century Fox TFS 4133)1964”
A1 Kiss Me Sailor(Bud Rehak, Eddie Rambeau)2:25
A2 Soft-Spoken Guy(Bob Crewe, Bud Rehak, Eddie Rambeau)2:35
A3 Please Forget Me(Bob Crewe, Daniel Lanning)2:59
A4 Hello Heartaches(Bob Crewe, Sid Bass)2:47
A5 Man Of Mystery(Bob Crewe, Charles Calello)2:21
A6 Navy Blue(Bob Crewe, Bud Rehak, Eddie Rambeau)2:29

B1 Bell Bottom Trousers(Moe Jaffe)2:46
B2 Soldier Boy(Florence Green, Luther Dixon)2:40
B3 A Present From Eddie(Bob Crewe, Bud Rehak, Eddie Rambeau)2:44
B4 Sooner Or Later(Bob Crewe, Hedy Sontag, Roberta Goldstein)2:21
B5 He Promised Me Forever More(Bob Crewe, Sandy Linzer)2:40
B6 Unbelievable Guy(Bob Crewe, Larry Santos)2:35

“Sooner Or Later”は、ヒットするような曲ではなかったけれど、シングル盤のB面によくあるようなチープな作りで、それがマニアックないい雰囲気の曲となっている。
“Man Of Mystery”という曲は、マラカスの小気味よいリズムに乗った演奏が軽快であり、素敵な曲だ。上述の曲とこの曲どちらを表題曲にしようか迷ったけれど、こっちを選んでみた。
“Soft-Spoken Guy”は、おセンチな曲で何とも懐かしく、このアルバムからシングル・カットされ、「キス・ミ・セイラー」のB面に「彼はソフト・タッチ」として収録された。

Diane Renay 4.pngさて、簡単な評伝らしき記事を。
ダイアン・リネイは本名をRenee Diane Kushnerといい、1945年6月13日、ペンシルベニア州南フィラデルフィア( South Philadelphia, Pennsylvania)で生まれた。
幼少の頃から女優を目指し、歌や踊り、演技などのレッスンを受け、14歳のときには自らの歌をデモ・テープに吹き込みレコード会社に売り込み、また美人コンテストに出場して優勝したり、そんな少女時代を過ごしたようである。
そして1962年、17歳のとき、プロデューサー兼シンガー・ソングライターのピート・デ・アンジェリス(Pete De Angelis)に認められ、黒人音楽の名門・アトランティック(Atlantic Records)の傘下にあるアトコ(Atco Records)と契約、デビュー・シングル“Little White Lies, 1962”をリリースしたが不発に終わった。
2枚目のシングルは、フォーシーズンズ(The Four Seasons)のプロデューサーで有名なボブ・クリュー(Bob Crewe)が担当し、“Tender, 1963”を発表するもヒットしなかった。
20世紀フォックス(20th Century Fox Records)に移籍。引き続きボブ・クリューがプロデュースすることになり、ボブ・クリュー、エディ・ランボー(Eddie Rambeau)、バド・レハーク(Bud Rehak)の共作で“Navy Blue”を発表、全米ポップ・チャート6位の大ヒットとなった。このときダイアンは18歳であった。この曲は世界的な大ヒットとなり、日本では伊東ゆかり、伊藤アイコ、九重祐三子とパラダイスキングらがカヴァーし、ヒットパレードを賑わせた。
続いて“Kiss Me Sailor”をリリース、この曲も全米ポップチャート29位のヒットとなった。その後、いくつかのレーベルを転々として“おませな水兵さん(Growin' Up Too Fast, 1964) ”、“涙のサリー(Watch Out, Sally, 1964”、“ビリー・ブルー・アイズ(Billy Blue Eyes, 1964)”などをリリース、しかし「ネイビー・ブルー」のような大ヒットには恵まれず、1970年頃音楽活動を終えたようだ。
なお、2001年に“Diane Renay Sings Some Things Old and Some Things New”を発表した。この2枚組CDで彼女の歌、新旧35曲を聴くことができる。特筆すべきは、彼女が14歳のとき制作したデモ・テスト・テープの中の1曲、“Zing Went the Strings of My Heart, 1960”(この曲はコースターズ(The Coasters)など歌っている)が聴けることだろう。

ダイアン・リネイのディスコグラフィー(シングル盤)
Little White Lies / Falling Star(Atco 45-6240)Oct 1962
A Dime A Dozen / Tender(Atco 45-6262)Apr 1963
Navy Blue / Unbelievable Guy(20th Century Fox 456)Dec 1963
(ネイビー・ブルー~悲しき水兵さん/彼はスーパー・ボーイ)
Kiss Me Sailor / Soft-Spoken Guy(20th Century Fox 477)Mar 1964
(キス・ミ・セイラー/彼はソフト・タッチ)
Growin' Up Too Fast / Waitin' For Joey(20th Century Fox 514)Jun 1964
(おませな水兵さん/ジョイを待ちわび)
It's In Your Arms / A Present From Eddie(20th Century Fox 533)Jul 1964
Watch Out, Sally! / Billy Blue Eyes(MGM K13296)Nov 1964
(涙のサリー/ビリー・ブルー・アイズ)
Troublemaker / I Had A Dream(MGM K13335)Apr 1965
The Company You Keep / Words(New Voice 800)Jun 1965
Happy Birthday Broken Heart / Cross My Heart, Hope To Die(New Voice 803)Oct 1965
Soldier Boy / Words(New Voice 813)Jun 1966
Dynamite / Please Gypsy(United Artists 50048)Jul 1966
Navy Blue / Unbelievable Guy(20th Century Fox 45-6456)Aug 1966
Can't Help Loving That Man / It's A Good Day For A Parade(D-Man 101)1968
Hold Me, Thrill Me, Kiss Me / Yesterday(Fontana F-1679)Oct 1969
Navy Blue / Kiss Me Sailor(Eric 175)1970
Together Again / Maybe(Rex DR-292)1981
Navy Blue [Long Version] / Navy Blue [Short Version](Dice TGR 8018)1987

Man Of Mystery. 1964


Sooner Or Later, 1964


Soft-Spoken Guy. 1964


Kiss Me Sailor, 1964


Navy Blue. 1964

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Buzz Clifford“I'll Never Forget”1961

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(お詫び:長らくご無沙汰してしまいすみません。じつはドゥーワップ(Doo Wop)特集を企画しましたが、記事を書いているうち不明点が続々と出てきて、そのあまりの多さにちょっと嫌気が差し、放置しておいたらアッという間に4ヶ月以上経ってしまったという次第です。そこで、急遽テーマを変更、ブログ掲載予定リストからバズ・クリフォードを選び、先に記事にすることにしました)

Buzz Clifford 1.jpgバズ・クリフォード(Buzz Clifford)といえば、「赤ちゃんブギー(Baby Sittin' Boogie, 1961)」の大ヒットでよく知られている。この曲はノベルティ・ソングであるけれど、他にヒット曲がなかったために彼の代表曲となり、とくに日本では一発屋(One-Hit Wonder)として評価されている。
ところで、私も最近まで「赤ちゃんブギー」しか知らず、偶然“I'll Never Forget, 1961”を聴いたところ、これが素晴らしい曲で、私自身こういったタイプの曲に目がないこともあって、掘り出しモノを探し当てたと喜んだ。けれども、この曲、どこかで聴いたことがあると気づき、しかしそれがどうしても思い出せずもどかしい思いをした。
YouTubeで調べてみたら、けっこう好きだった曲で、リトル・ペギー・マーチ(Little Peggy March)の“I'll Never Forget Last Night”という曲。バズ・クリフォードの“I'll Never Forget, 1961”を、1963年にカヴァーしたものだった。ペギー・マーチを聴くのがあまりに久しぶりだったので、この曲をすっかり忘れていた。

この“I'll Never Forget, 1961”という曲、ドゥーワップをバックに、なかなか迫力のあるティーン・ポップス(Teen Pops)となっている。それもそのはず、バックはティーンエイジャーズ(The Teenagers)の Sherman Garnesがとびっきりのベースを披露しているからだ。
また、リトル・ペギー・マーチの方も、カヴァーとはいえ、よく出来たガール・ポップス(Girl Pops)に仕上がっている。

バズ・クリフォードは、本名をReese Francis Clifford Ⅲといい、1941年10月8日、イリノイ州バーウィン(Berwyn,Illinois)で生まれた。15歳にしてBow Recordsと契約、2枚のシングルをリリースしたがヒットせず、その後コロムビア(Columbia Records)で吹き込んだ2枚目の「赤ちゃんブギー(Baby Sittin' Boogie, 1961)」が全米のポップチャート6位(R&B部門27位、カントリー部門28位)の大ヒットを記録した。
そのおかげで、彼はテレビのペリー・コモ・ショー(Perry Como Show)やマーヴ・グリフィン・ショー(Merv Griffin Show)、ディック・クラーク(Dick Clark)のアメリカン・バンドスタンド(American Bandstand)などに出演した。またフレディ・キャノン(Freddy Cannon)やディオン(Dion)らとともに英国ツアーに参加した。
その後、ロサンゼルス(Los Angeles, California)に移住したクリフォードは、ソングライターとして1960年代末にかけてペトゥラ・クラーク(Petula Clark)、クライド・マックファーター(Clyde McPhatter)、ルー・ロウルズ(Lou Rawls)、レオン・ラッセル(Leon Russell)フレディ・キング(Freddie King)、クリス・クリストファーソン(Kris Kristofferson)らの曲を書いた。
以後も彼の活躍は続くのだけれど、本記事の興味とは関連がなくなるので省略したい。

バズ・クリフォードのディスコグラフィー
(シングル盤)
14 Karet Fool / Golly Gosh Oh Gee(Bow 300)1958
Pididdle / For Always(Bow 308)1958
Hello Mr. Moonlight / Blue Lagoon(Columbia 4-41744)Aug.1960
Baby Sittin' Boogie / Driftwood(Columbia 4-41876)Nov.1960
Three Little Fishes / Simply Because(Columbia 4-41979)Mar.1961
I'll Never Forget / Awakening(COLUMBIA 4-42019)May.1961
Moving Day / Loneliness(Columbia 4-42177)Nov.1961
Forever / Magic Circle(Colunbia 4-42290)Feb.1962
More Dead Than Alive / No One Loves Me Like You Do(Roulette R-4451)Oct.1962
My Girl / Pretend(Roulette R-4500)Jun.1963
Until Then / (It's All Right) Let Her Go(RCA Victor 47-8935)Sep.1966
Swing In My Back Yard / Bored To Tears(Capitol 5880)Apr.1967
Just Can't Wait / On My Way(A&M 878)1967
So Good At Loving You / Children Are Crying(Dot 45-17329)Dec.1969
I Am The River / Proctor And Gunther(Dot 45-17344)Mar.1970
Baby Sittin' Boogie / Driftwood(Columbia 13-33217)1973

(LP盤)
BABY SITTIN' WITH BUZZ CLIFFORD
Baby Sittin' Boogie / I'm In Love Again / Shake, Rattle And Roll / True Love, True Love / Long Tall Sally / Simply Because / Golly Gosh Oh Gee / 14 Karat Fool / Pididdle / Moving Day / Three Little Fishes / I'll Never Forget (Columbia CL-1616 (mono) / CS-8416 (stereo) )1961


Buzz Clifford“I'll Never Forget”1961


Little Peggy March“I'll Never Forget Last Night”1963


Buzz Clifford“Baby Sittin' Boogie”1960

Clydie King “Our Romance” 1957

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Clydie King 1.jpg1970年代に購入したスペシャリティ(Speciality Records)のコンピレーション・アルバムの片隅に、クライディー・キング(Clydie King)の“Our Romance, 1957”がポツンと1曲だけ収録されており、この曲が素晴らしくて、いまだ憶えていた。
一方、クライディー・キングと言えば、1960年代後半から70年代前半にかけて活躍した、日本でも知られていた女性ソウル・シンガーで、まさか同じ歌手とは思っていなかった。
ところがデイスコグラフィーを確認すると同一人物とわかった、いや、クライディーという名前から同じ歌手と考えてもよかったのだろうけど、前者のクライディー・キングは、そのコンピ・アルバムのライナーノーツに記述がほとんどなく無名の存在(まさにその頃活躍していたのだが…)だったし、後者は、私自身が1960年代後半以降の音楽にほとんど興味がなかったため聴くこともなく、ただ名前を知っていただけだった。だから、あえて同一歌手であるなどと結びつけることはなかったのである。
今回は、そのクライディー・キングの“Our Romance, 1957”を紹介しようと思う。

クライディー・キングは本名をClydie Crittendonといい、1943年8月21日、テキサス州ダラス(Dallas, Texas)で生まれた。はじめはレイ・チャールズ(Ray Charles)の専属ガールグループ、The Raelettesに属した。その後自らのグループ、Little Clydie & The Teensを結成、メンフィス(Memphis)のPRMレーベルでシックスティーンズ(The Six Teens)が大ヒットさせた“A Casual Look”を、B面に“Oh Me”を吹き込んだ。まもなく彼女はソロ歌手としてデビューし、スペシャルティ(Speciality Records)で2枚のシングルを発表。そのうちの1曲が“Our Romance”であったが、ヒットすることはなかった。
クライディーは、Don Julian & The Meadowlarksのメンバーになったり、フィリップス(Philips Records)と契約し、ソウル歌手のMel Carterと組んでデュエット盤を出したり、グループ(Clydie King & The Sweet Things)を率いてレコーディングしたりしたが、いつしかシンガーとしてバックヴォーカルを専門とするセッション・ミュージシャンの道を歩んでいた。

彼女が参加した主なセッションを挙げておく。
Humble Pie、America、B.B. King、The Rolling Stones、Steely Dan、Joe Cocker、Bob Dylan、Linda Ronstadt、Dickey Betts、Rita Coolidge、Jackie DeShannon、Neil Diamond、Elton John、Al Kooper、Kris Kristofferson、Bette Midler、Billy Preston、Martha Reeves、Tommy Roe、Diana Ross、Leon Russell、Carly Simon、Dusty Springfieldら等々。
ここに記載したのはごく一部であるが、1960~80年代のアメリカン・ポップスを代表する歌手ばかりで、まさに錚々たる顔ぶれであった。

1970年代に入ると、彼女はThe BlackberriesやBrown Sugarなどのグループに属し、またセッション・シンガーなども続けた。

クライディー・キング(Clydie King)のディスコグラフィー
(シングル盤)
Little Clydie & The Teens
A Casual Look / Oh Me(RPM 462)1956

Clydie King
Our Romance / Written On The Wall(Speciality 605)1957
I'm Invited To Your Party / Young Foolish Love(Speciality 642)1958

Don Julian & The Meadowlarks
There's A Girl / Blue Mood(Original Sound 12)1960
It's Stompin' Time (Part 1) / It's Stompin' Time (Part 2)(Interlude 101)1961

Clydie King & The Sweet Things
Boys In My Life / Promises(Philips 40001)1962
Turn Around / Don't Hang Up The Phone(Philips 40051)1962
Only The Guilty Cry / By Now(Philips 40107)1963

Clydie King & Mel Carter
Who Do You Love / The Wrong Side Of Town(Philips 40107)1962

Clydie King
That Kind Of Love / ?(Claridge 300)?

Bonnie & The Treasures
Home Of The Brave / Our Song(Phi-Dan 5005)1965

Clydie King
The Thrill Is Gone / If You Were A Man(Imperial 66109)1965
Missin' My Baby / My Love Grows Deeper(Imperial 66139)1965
He Always Comes Back To Me / Soft And Gentle Ways(Imperial 66172)1966

Jimmy Holiday & Clydie King
Ready, Willing And Able / We Got A Good Thing Goin'(Minit 32021)1967

Clydie King
One Of Those Good For Cryin' Over You Days / My Mistakes Of Yesterday(Minit 32025)1967
I'll Never Stop Loving You / Shing-A-Ling(Minit 32032)1967
Love Now, Pay Later / One Part, Two Part(Minit 32054)1969

The Brothers and Sisters of Los Angeles
Mighty Quinn / The Chimes Of Freedom(Ode 121)1969
The Times They Are A Changin' / Mr. Tambourine Man(Ode 123)1969

Clydie King
Never Like This Before / The Long And Winding Road(Lizard 21005)1971
'Bout Love / First Time, Last Time(Lizard 21007)1971

Barry Goldberg & Clydie King
Mockingbird / -(Reprise 1120)1972

The Blackberries
Somebody Up There / But I Love Him(Mowest 5020)1972
Don't Change On Me / Twist And Shout(A & M 1442)1973

Brown Sugar
Somebody Stronger / One Way Street Called Love(Abkco 5001)1972
Don't Hold Back / Loneliness (Will Bring Us Together Again)(Bullet 711)1973
Don't Hold Back / Loneliness(Chelsea 78-0125)1973
Sugar, Didn't I / Moonlight And Taming You(RCA APBO-0149)1973

Clydie King & Brown Sugar
Dance To The Music / Love Can Bring You Down(RCA APBO-0239)1974

The Blackberries
Life Is Full Of Joy / Yesterday's Music(A & M 1630)1974

Clydie King
Punish Me / Punish Me (Instrumental)(U. K. 2801)1975

Brown Sugar
The Game Is Over (What's The Matter With You) / I'm Going Through Changes Now(Capitol 4198)1976
Don't Tie Me Down / Lay Some Lovin' On Me(Capitol 4367)1976

(LP盤)
Clydie King
Direct Me(Lizard / Ampex Records, A-20104)1972

Brown Sugar
Brown Sugar featuring Clydie King(Chelsea Records, BCL1-0368)1973

Clydie King
Rushing to Meet You(Tiger Lily Records, TL 14037)1976


Clydie King & Group “Our Romance” 1957


Little Clydie & The Teens “A Casual Look” 1956


Clydie King & The Sweet Things “The Boys In My Life” 1962

The Savoys (feat. Jimmy Jones)“Say You're Mine”1956

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The Savoys 1.pngこういった音楽ブログを書いている自分にとって、人生でいちばん最初に出会ったポップスは何という曲なのかなとふと思ってみた。ボンヤリといろんな曲が思い出されるが…ガキ同士で「ちゅうちゅうタコかいな~♪」などと口ずさんだ「恋の片道切符(One Way Ticket, 1959)」(ニール・セダカの歌だけど、聴いていたのはたぶん平尾昌晃のカヴァー曲)だろうか…? あるいは森山加代子の「メロンの気持ち(Corazon de melon, 1959)」(グロリア・ラッソ, Gloria Lasso)だろうか…? どうも1959~60年頃にヒットした曲みたいだが、当時それほどポップスに興味を持っていた訳でもなく、それにほんとに最初なのかどうかなんて確証はない。そこで、最初に好きになったポップスを思い出してみた。そうしたら、確かにそうであろうという曲に思い当ったのだ。
当時、テレビで「ザ・ヒットパレード」(フジテレビ)という番組があった。毎週楽しみにしていた番組で、ザ・ピーナッツとスマイリー小原&スカイライナーズがレギュラー出演し、さらに多彩なゲスト出演もあり、おもに海外のヒットポップスを歌い演奏する音楽番組だった。
その映像は、14インチのモノクロ画面だったけど、いまだにはっきり憶えている。その映像はスタジオ内の公園のジャングルジムで、今は亡き坂本九がそれによじ登って歌っていた。その曲が「ステキなタイミング(Good Timin', 1960)」だった。「ア、ティカ、ティカ、ティカ、グッドタイミング」と軽快に歌うこの曲を、当時小学生であった私は鳥肌を立てて聴き入っていた。
たぶん二番目に人生で好きになった曲がおそらくフォーシーズンズ(The Fourseasons)の「シェリー“Sherry, 1962”」(実際には九重佑三子&ダニー飯田とパラダイス・キングのカヴァー曲だが)で、両曲ともに裏声(ファルセット・ヴォイス)が特徴的な曲だから、今思えばそういった曲が自分のポップスに対する原初的な好みなのかと、ちょっと面白く思ったりした。

Jimmy Jones 2.jpgさて、このジミー・ジョーンズについて調べようとネット検索してみたら、アメリカ人の名前では最もありふれたものらしく、同姓同名の野球選手やバスケ選手、サッカー選手が幾人もヒットし、また、ジャズ・ピアニストのジミー・ジョーンズの関連サイトもたくさん出てきた。
それはともかく、歌手のジミー・ジョーンズの情報はけっこう多かったが、ソロ歌手としてデビューする以前に所属していたドゥーワップ・グループ、サヴォイズ(The Savoys)やプリテンダーズ(The Pretenders)の情報は少なかった。
ジミー・ジョーンズ(Jimmy Jones)は、1937年6月2日、アラバマ州バーミンガム(Birmingham, Alabama)で生まれた。その後ニューヨークに移住し、最初はタップ・ダンサーをしていたが、1954年にドゥーワップ・グループ、The Berlinersに参加。このグループは、駐留米軍のサービス要員であったFloyd Edmondsらによって西ドイツ(当時)で結成された。しかし、まもなくThe Sparks Of Rhythmに改められ、1955年にアポロ(Apollo Records)で2枚のシングルを発表したがヒットすることはなかった。
1956年2月、The Vocaleersのメンバーらが参加し、サヴォイズ(The Savoys)を結成、“You / Say You're Mine”をリリースしたがヒットしなかった。
その頃、ラマ(Rama Records)のオーナー、George Goldnerの知己を得、グループ名をプリテンダーズ(The Pretenders)として再結成、このグループの名前はプラッターズ(The Platters)の大ヒット曲“The Great Pretender”に由来するという。ラマではシングル盤2枚を発表した。
この年の11月、アラン・フリード・ショー(Alan Freed Show)でムーングロウズ(The Moonglows)、クレフトーンズ(The Cleftones)、ハープトーンズ(The Harptones)ら名門グループと競演した。プリテンダーズにとって、この年が最盛期で、その後グループ名をThe Jones Boysとしてみたり、Whirlin Disc、Arrow、Holidayなどのレーベルを転々としたりするがヒット曲には恵まれなかった。
1959年にジミー・ジョーンズは、ベテランのプロデュサー兼ソングライター、オーティス・ブラックウェル(Otis Blackwell)と組んでソロ歌手としてデビューすることになった。MGM傘下のCub Recordsからリリースした2枚目のシングル、「ハンディ・マン“Handy Man, 1959”」が全米ポップ・チャート第2位(全英3位)の大ヒット、続いて3枚目の「ステキなタイミング“Good Timinn', 1960”」も全米3位(全英1位)の大ヒットで、彼はこの2曲のミリオン・セラーで一躍時代の寵児に躍り出た。なお、「ハンディ・マン」は、デル・シャノン(Del Shannon)のカヴァーで1964年にヒットした。
その後、ジミー・ジョーンズはシングル盤を連発するがヒット曲を生み出すことはなかった。1960年代後半に歌手としてのキャリアを閉じたが、ソングライターなどの音楽活動を続けていたようである。
2012年8月2日、ノースカロライナ州(Aberdeen, North Carolina)で亡くなった。享年75。

ジミー・ジョーンズのディスコグラフィー
(シングル盤)
The Sparks Of Rhythm(The Berliners)
Don't Love You Anymore / Women, Women, Women(Apollo 479)Jul.1955
Hurry Home / Stars Are In The Sky(Apollo 481)Oct.1955

The Savoys
You / Say You're Mine(Savoy 1188)Apr.1956

The Pretenders
Possessive Love / I've Got To Have You Baby(Rama 198)1956
Lover / Plain Old Love(Rama 207)1956

Jimmy Jones & The Pretenders
Lover / Plain Old Love(Rama 210)1956

The Pretenders
Close Your Eyes (Sleep And Dream) / Part-Time Sweetheart(Whirlin' Disc 106)1957

Barbara Gorman & Sister Viv (Barbara (12 years old) and Viv(6 years old) backed by The Jones Boys)
Was It Just For Fun / 8-O'Clock Date(Arrow 714)1957

Jimmy Jones & The Jones Boys
The Whistlin' Man / Heaven In Your Eyes(Arrow 717)1957

The Pretenders
Tonight / I Love You So(Holiday 2610)1958
Blue And Lonely / Daddy Needs Baby(Central 2605)1958
Blue And Lonely / Daddy Needs Baby(Apt 25026)1958

The Savoys
With All My Heart / Please Say You're Mine(Savoy 1586)1960

Jimmy 'Handyman' Jones
With All My Heart / Please Say You're Mine(Roulette 4232)1960

Jimmy Jones & The Pretenders
Blue And Lonely / Daddy Needs Baby(ABC-Paramount 10094)1960
Close Your Eyes (Sleep And Dream) / Part Time Sweetheart(Port 70040)1964

Jimmy Jones
When Ever You Need Me / You For Me To Love(Epic 9339)1959
Handy Man / The Search Is Over(Cub 9049)1959
Good Timin' / My Precious Angel(Cub 9067)1960
Thats When I Cried / I Just Go For You(Cub 9072)1960
Itchin' For Love / Ee--I-Ee-I-Oh(Cub 9076)1960
For You / Ready For Love(Cub 9082)1960
I Told You So / You Got It(Cub 9085)1961
Dear One / I Say Love(Cub 9093)1961
Holler Hey / Mr. Music Man(Cub 9102)1961
You're Much Too Young / The Nights Of Mexico(Cub 9110)1962
I Will, I Will / I'm A Gentleman(Ro-Jac 1002)1962
Mr. Fix It / No Insurance (For A Broken Heart)(Vee-Jay 505)1963
Walkin' / Pardon Me(Roulette 4608)1965
Don't You Just Know It / Dynamite(Parkway 988)1966
39-21-40 Shape / Personal Property(Bell 682)1967
True Love Ways / Snap My Fingers(Bell 689)1967
If I Had A Hammer / Do It Yourself(Gospel Truth 1215)1974
I Don't Mind Confessing / Live And Let Live(Deke 5413)?
I'm So Glad I Got You / Do What Comes Natural(Deke ?)?
You Make Me Feel So Good / Good Timin'(Masterpiece ?)1986?
Handy Man / Good Timin'(Eric 4105)?

参考サイト
Jimmy Jones (singer) From Wikipedia, The free encyclopedia
Soulful Kinda Music Jimmy Jones
Marv Goldberg's R&B Notebook - The Jimmy Jones Story
JIMMY JONES
Doo Wop Biography Groups & Discography


The Savoys“Say You're Mine”1956


The Savoys“You”1956


Jimmy Jones & The Pretenders“Lover”1956


The Pretenders“I Love You So”1958


Jimmy Jones“Handy Man”1959


Jimmy Jones“Good Timin'”1960


坂本九“ステキなタイミング”1960

Dodie Stevens“Turn Around”1961

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Dodie Stevens 4.jpgどういう経緯で入手したのかわからないのだけれど、高校生の頃、この曲のシングル盤が家にあった。艶(あで)やかだけどちょっと切ない歌い方はけっこう気に入っていて、しつこく何度も何度も聴いていたことを憶えている。
この曲とは、ドディ・スティーヴンス(Dodie Stevens)の“Turn Around, 1961”(同名異曲がたくさんありそう)である。今回は、あまりヒットしなかった曲もあわせて何曲か紹介してみよう。

ドディ・スティーヴンスと言えば、何といっても“ピンク・シューレイス(Pink Shoe Laces, 1959)”が有名。全米3位を記録しており、日本でも大ヒットした。当時小学生だった私は、喋るように歌うこの曲の雰囲気をかすかに憶えている。テレビの「ザ・ヒットパレード」あたりを観て知っていたのかもしれない。

Dodie Stevens 6.pngドディ・スティーヴンスについて簡単に触れておこう。
彼女は本名をGeraldine Ann Pasqualeと言い、1946年2月17日にイリノイ州シカゴで生まれた。3歳のとき、カリフォルニア州サン・ガブリエル・ヴァレー(San Gabriel Valley)に移り、歌と踊りのレッスンを始めた。
1954年、8歳で“Merry-Go Merry-Go Round”という曲をGold Star Recordsで録音し、地元のテレビ・ショーで披露した。その縁でCrystalette Recordsの社長、カール・バーンズ(Carl Burns)と出会い、バーンズは彼女に「ドディ・スティーヴンス」という名前を与え「ピンク・シューレイス“Pink Shoe Laces”」を歌わせた。しかし彼女は名前も曲も気に入らなかった。
ところが、この「ピンク・シューレイス」は全米ヒットチャート3位という大ヒットを記録、100万枚以上売上げ、ゴールド・ディスクに輝いた。彼女はまだ13歳になったばかりだった。
この成功により、1960年、彼女は大手のドット・レコード(Dot Records)と正式契約を結び、“No”(1960年9月全米73位)や、エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)の大ヒット曲「今夜はひとりかい“Are You Lonesome Tonight? 1961”」のアンサー・ソング“Yes I'm Lonesome Tonight”(1961年2月全米60位)などのヒットを放った。しかし、その後いくつかのシングル盤をリリースしたがヒットには恵まれなかった。
一方、フィルム関連では、“Hound-Dog Man(1959)”、“Saiyu-Ki(Alakazam The Great)(アニメ吹替、1961)”、“Convicts Four(1962)“に出演した。
16歳のとき(1963年)、結婚のため芸能界を引退、ミズーリ州の農場で生活を始めた。ステファニー(Stephanie)という女の子を授かったが、結婚生活は破綻、1966年に歌手として復帰した。
1972年にセルジオ・メンデス&ブラジル'77(Sergio Mendes and Brasil'77)と共に公演したり、バックアップ・シンガーとして多くのツアーに参加した。
最近では、娘のステファニーとともに公演したり、オールディーズ・コンサートなどで活躍しているようだ。

この記事を書きながら彼女の曲を聴いていてちょっと疑問というか、謎にぶつかった。それは1963年12月にリリースされた“Sailor Boy”という曲で、日本で大ヒットした、あの懐かしいシェリー・シスターズ(The Sherry Sisters)の「セーラー・ボーイ“Sailor Boy, 1964”」と同じ曲。
ちょっと調べてみるとシェリー・シスターズの方は1964年6月にリリースされているから、ドディの方が6ヶ月くらい早い。ま、レコード会社の発売時期にも戦略などあろうからなんとも言えないが、もしかしたら、オリジナルはドディ・スティーヴンスじゃないだろうかと思った次第。ご存知の方がいらっしゃったら教えてください。

ディスコグラフィー
(シングル盤)
Pink Shoe Laces(全米3位) / Coming Of Age(Crystalette USA 724) Dec 1958
The Five Pennies(全米89位) / Yes-Sir-Ee(全米79位)(Crystalette USA 728)May 1959
Miss Lonely Hearts(全米111位) / Poor Butterfly(Dot USA 45-15975)Jul 1959
Steady Eddy / Mairzy Doats(Dot USA 45-16002)Oct 1959
Amigo's Guitar / Candy Store Blues(Dot USA 45-16067)Mar 1960
No(全米73位) / A Tisket A Tasket(Dot USA 45-16103)Jun 1960
Am I Too Young / So Lets Dance(Dot USA 45-16139)Sep 1960
Merry Christmas Baby / Jingle Bells(Dot USA 45-16166)Nov 1960
Yes, I'm Lonesome Tonight(全米60位) / Too Young(Dot USA 45-16167)Nov 1960
Turn Around / I Fall To Pieces(Dot USA 45-16200)Mar 1961
Let Me Tell You 'Bout Johnny / You Are The Only One(Dot USA 45-16259)Aug 1961
(The Story Of) The In Between Years / Trade Winds, Trade Winds(Dot USA 45-16279)Oct 1961
I Cried / Dancing On The Ceiling(Dot USA 45-16339)Feb 1962
Pink Shoe Laces / Yes-Sir-Ee(Dot USA 45-16389)Aug 1962
Don't Send Me Roses / Daddy Couldn't Get Me One Of Those(Imperial USA 5908)Jan 1963
Hello Stranger / For A Little While(Imperial USA 5930)Mar 1963
I Wore Out Our Record / You Don't Have To Prove A Thing To Me(Dolton USA 83)Sep 1963
Sailor Boy / Does Goodnight Mean Goodbye(Dolton USA 88)Dec 1963
Pink Shoe Laces / Yes-Sir-Ee(Dot USA 45-146)1965

(アルバム)
Dodie Stevens(Dot USA DLP 3212,DLP 25212)1960
Over the Rainbow(Dot USA DLP 3323)1960
Pink Shoelaces(Dot USA DLP 3371)1961

Turn Around, 1961


Steady Eddy, 1959


Miss Lonely Hearts, 1959


Let Me Tell You About Johnny, 1961


Sailor Boy, 1964


Pink Shoe Laces, 1959

Scott Engel(Walker)“Kathalene”1958

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Scott Engel 1.jpg60年代中頃のポップス~ロック界で一世を風靡したウォーカー・ブラザーズ(Walker Brothers)。「涙でさようなら(Make It Easy On Yourself, 1965)」(全英1位、全米16位)、「太陽はもう輝かない(The Sun Ain't Gonnna Shine Anymore, 1966)」(全英1位、全米13位)、「孤独の太陽(In My Room, 1966)」、「ダンス天国(Land Of A Thousand Dances, 1965)」など矢継ぎ早にヒットを放ち、1965年結成から2年後の1967年に解散してしまったグループ。イギリスを中心に世界的に活躍し、日本でもかなり人気を集めた。イケメン3人組だったためか、とりわけ女性からの人気は凄まじいものがあった。

今回は、メンバーのひとりでリードシンガーのスコット・ウォーカー(Scott Walker)、まだスコット・エンゲル(Scott Engel)と本名を名乗っていた15歳の頃歌った「キャサリン(Kathalene, 1958)を紹介し、あわせて彼の歌う当時のティーン・ポップスの何曲かを聴いてみたい。

当時のことを思い出したのでちょっと書いておきたい。
1966~67年頃といえば、私は黒人Doo Wopに夢中になっており、ラジオはFEN(米軍極東放送、現AFN)を中心に聴いていたが、それでも「9500万人のポピュラー・リクエスト」や「ユア・ヒットパレード」、「ハロー・ポップス」などの番組を欠かさず聴いていた。だから、「涙でさようなら」や「太陽はもう輝かない」などのヒット曲はけっこう馴染み深い。
どのラジオ番組だったか忘れたが、あるときスコット・ウォーカーが15歳のとき歌ったという「キャサリン」がかかり、その曲の良さと高い完成度に驚いた。ラジオで数回しかこの曲に遭遇しなかったが、いつか聴くこともあるだろうと忘れなかった。
じつは、知らなかったのだけど、日本でシングル盤が出ていたのである(1967年11月)。さらに、アルバムでも「スコット・ウォーカーの魅力(Fresh World Of Scott Walker)」が販売されていた(1968年3月)。
scott walker 2.jpg1995年になって、エーサイド(A-Side Records)で“Early Years Of Scott Walker / Scott Engel When Is A Boy A Man”(AZ-8006)なるCDが発売された。早速購入し「キャサリン」と再会をしたのは言うまでもない。
2007年に日本盤で“Early & Rare Scott Walker! / Looking Back With”が販売されたが、これは1968年に英国でリリースされたものである。ただ、「キャサリン」という曲がいち早く発売され、話題になったのは日本だけのような気がする。英国や米国ではどうだったろうか?

それでは略歴など記しておきたい。
本名をノエル・スコット・エンゲル(Noel Scott Engel)といい、1943年1月9日、米国オハイオ州ハミルトン(Hamilton, OH)で生まれた。
父親の仕事(石油会社の副社長)の関係で居住地を転々とするが、6歳のとき両親が離婚、母親のベティ・エンゲルに引き取られた。その後ニューヨークやロサンジェルスなどに移り住んだ。

10歳の頃から音楽活動を開始し、当時人気歌手だったエディ・フィッシャー(Eddie Fisher,“Oh My Pa-Pa, 1954”などの大ヒット曲がある)に可愛がられ、彼のテレビ・ショーに度々出演するようになった。もちろんフィッシャーの歌唱法などに影響を受けたことは言うまでもない。
ところが、フィッシャーがエリザベス・テイラー(Elizabeth Taylor)との結婚・離婚(テイラーにとって4番目の夫、余談になるが、フィッシャー自身はデビー・レイノルズ(Debbie Reynolds)やコニー・スティーヴンス(Connie Stevens)らと5回結婚、4回離婚している)などで人気下降、スコットはフィッシャーの元を離れることになった。

19歳のとき、14歳で知り合ったジョン・マウス(John Maus)との運命の再会を機にデュオを組んでクラブなどで歌っていたが成功には至らなかった。
ジョン・マウスとは、ウォーカー・ブラザーズのメンバーのひとりジョン・ウォーカー(John Walker)のことである。また一時期エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)のバック・ミュージシャン(ドラム)をやっていたゲーリー・リーズ(Gary Leeds, ゲーリー・ウォーカー)を加え、1964年末、ウォーカー・ブラザーズを結成、活動拠点を英国に移し、フィリップス・レコード(Philips Records)と契約をした。

その後、スコット・ウォーカーは、ウォーカー・ブラザーズのリード・シンガーとして大活躍。解散するやソロ歌手へと独立し、再度ウォーカー・ブラザーズを結成(1975-77年)したり、多彩な音楽活動などで現在に至っているようだ。

本記事では、スコット・ウォーカーよりも少年歌手スコット・エンゲルに焦点を当てているので、スコット・ウォーカーのその後の記事を省略した。

ディスコグラフィー
(英国盤シングル)
When Is A Boy A Man / Steady As A Rock(RKO Unique 386)1957 (as Scotty Engel)
Livin' End / Good For Nothin'(Orbit R506)Mar.1958
Charley Bop / All I Do Is Dream Of You(Orbit R511)1958
Bluebell / Paper Doll(Orbit R512)Sep.1958
Golden Rule of Love / Sunday(Orbit R537)1959
Comin' Home / I Want To Know(Orbit R545)1959
Take This Love / Till You Return(Hi-Fi 586)1959
Anything Will Do / Mr Jones(Liberty F55312)1961
Anything Will Do / Forevermore(Liberty F55428)1962
Devil Surfer / Your Guess(Martay)1963

(米国盤シングル)
Bluebell / Paper Doll(Vogue Pop V9125)1959
Livin' End / Good For Nothin'(Vogue Pop V9145)Jun.1959
Charley Bop / All I Do Is Dream Of You(Vogue Pop V9150)1959

(日本盤シングル)
Anything Will Do / Forevermore(Liberty LR-1832)1967
Kathalene / The Livin' End(Polydor DP-1152)Nov.1967
Too Young To Know / Sing Boy Sing(Polydor DP-1556)1968


“Kathalene”1958


“Take This Love”1959


“Till You Return”1959


“Anything Will Do”1961


The Walker Brothers“Sun Ain't Gonna Shine Anymore ”1966

The Elgins“Heaven Must Have Sent You”1966

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The Elgins 4.jpg今回は「ヒットしなかったわけではないけれど、それでもちょっといい曲」を選んでみた。
そこで、エルジンズ(The Elgins)の次の3曲を選んだ。いずれも素晴らしい曲で甲乙つけ難く、ブログ・タイトルにどの曲を採り上げたらいいのか、かなり迷ってしまった。

まず、その3曲を記しておくと、
・Darling Baby, 1965(全米ポップチャート72位、同R&Bチャート4位)
・Heaven Must Have Sent You, 1966(全米ポップチャート50位、同R&Bチャート9位)
・It's Been A Long Long Time, 1967(全米ポップチャート92位、同R&Bチャート35位)

“Heaven Must Have Sent You”をブログ・タイトルに選んだのは、シュプリームス(The Supremes)がこの曲のオリジナル(1965年)ということらしく、またボニー・ポインター(Bonnie Pointer)がカヴァー(1979年)を出しているため、ちょっと面白そうなので聴き比べてみたく思ったからだ。

ところで、最初の2曲はモータウン(Motown Records)の制作チーム、ホーランド・ドジャー・ホーランド(Holland-Dozier-Holland)による曲で、R&B部門でかなりのヒットを記録した。しかしポップ部門ではそれほどでもなく、つまり黒人音楽としては大ヒットしたが、日本のヒットパレードに登場してくるような曲ではなく、当時の日本のラジオ番組で聴けるような曲ではなかった。

ひとつ思い出すのが、日本における黒人音楽の扱われ方だ。
当時(1960年代末頃か…)のラジオ番組で、たまたまメリー・ウェルズ(Mary Wells)の“The One Who Really Loves You, 1962”(全米ポップチャート8位)がかかったとき、ディスク・ジョッキーの福田一郎氏(懐かしいですね)が、「この曲はすごくいい曲なんだけど、日本の音楽ファンにはちょっとレベルが高かったのか、ヒットしなかったんですよね…」と、日本のポップス・ファンをちょっとバカにしたようなことを喋ったことだ。
レベルの問題かどうかわからなかったけれど、ただ、こういった黒人歌手の曲はクセのようなものがあって日本のポップス・ファンには馴染めなかったようだ。わたし自身、当時ソウル・ミュージックにほとんど関心はなかったけれど、R&Bや黒人系Doo Wopに夢中になっていたから、その辺の感じはよくわかった。
当時アメリカでかなり流行った曲でも、このちょっとしたクセ、黒人特有のクセのため日本ではまったくヒットしなかったことがあった。具体的な例はあまりに多すぎて記述しないけれど…。

The Elgins 3.jpgエルジンズについてちょっと触れておきたい。
1953年、ミシガン州デトロイト(Detroit, Michigan)で、当初 Norman McClean (lead)、Curtis Browder (first tenor)、Johnny Dawson (second tenor)、Thaddeus William (baritone)、George Claybrooks (bass)によってファイブ・センセーションズ(The Five Sensations)が結成されたが、すぐにファイブ・エメラルズ(The Five Emeralds)に名前を変えた。その後メンバー変更を重ね、ダウンビーツ(The Downbeats)となり、Robert Fleming、Johnny Dawson、Cleo "Duke" Miller、Norbert McCleanに加え、1964年にサンドラ・マレット(のちエドワーズ、Saundra Mallett Edwards)が参加、ついにエルジンズが誕生した。

エルジンズに落ち着き、リードが女性ヴォーカルとなったのは、モータウンの創始者ベリー・ゴーディ(Berry Gordy)の意向が働いたようだ。
エルジンズというグループ名は、モータウンの看板グループ・テンプテーションズ(The Temptations)が1960年当時名乗っていたが、当時同名グループがいたため名前を変えた経緯があった。
また、サンドラ・マレットは、彼女がヴァンデラス(The Vandellas)のバックコーラスで“Camel Walk / It's Gonna Be Hard Times, 1962”(Tamla 54067)を歌ったがヒットせず、ちょうどいいタイミングで、女性ヴォーカリストを必要としていたエルジンズに出会ったからだろう。

彼らは、当時飛ぶ鳥も落とす勢いのモータウンで、その傘下の V.I.P.や Tamla Motownに録音をし、上記した記録を残し、1967年に解散した。さらに1971年以降、90年代にかけて適宜エルジンズを復活させ音楽活動を行った。

エルジンズのほとんどの曲はサンドラ・マレット(エドワーズ)がリードを担当し、女性ソウル・グループに分類されることが多い。彼女の優しい歌い方は定評がある。
その後、サンドラ・エドワーズの後釜に、ドネイズ(The Donays)のリーダー、イボンヌ・サイミントン(Yvonne Symington、芸名は Yvonne Vernee-Allen)が入った。ドネイズは、ビートルズ(The Beatles)のカヴァー曲「デヴィル・イン・ハー・ハート(Devil In Her Heart, 1962)のオリジナルを歌ったデトロイトの女性ソウル・グループである。

ディスコグラフィー
(シングル盤)
Darling Baby / Put Yourself in My Place(V.I.P. 25029, Tamla Motown TMG551)1965
Heaven Must Have Sent You / Stay in My Lonely Arms(V.I.P. 25037,Tamla Motown TMG583)1966
It's Been a Long Long Time / I Understand My Man(V.I.P. 25043,Tamla Motown TMG615)1967
Put Yourself in My Place / Darling Baby (reissue)(Tamla Motown TMG642)Feb.1968
Heaven Must Have Sent You / Stay in My Lonely Arms (reissue)(V.I.P. 25065,Tamla Motown TMG771)1971
Put Yourself in My Place (second reissue) / It's Gonna Be Hard Times( Tamla Motown TMG787)Oct.1971

(アルバム)
Darling Baby (mono)(V.I.P. VM400)1966
Darling Baby (UK issue)(Tamla Motown STML/TML11081)1968

なお、エルジンズの網羅的なCD盤として“The Motown Anthology, Elgins”(2007)があり、現在入手可能である。以下に収録曲を記しておく。

The Motown Anthology(Motown 980089-2)2007
(Disc 1 - All by The Elgins) - Darling Baby / In The Midnight Hour / Heaven Must Have Sent You / I Understand My Man / Good Lovin' / It's Gonna Be Hard Times / Put Yourself In My Place / 634-5789 / No Time For Tears / How Sweet It Is (To Be Loved By You) / Stay In My Lonely Arms / When A Man Loves A Woman / It's A Man's Man's Man's World (But It Wouldn't Be Without A Woman) / For Your Precious Love / I Still Love You / That's The Night The Love Died / Love (Is The Answer) / It's Been A Long Long Time (A Long Time) / All For Just Lovin' You / My 2 Arms - You = Tears / Thank You Love / Let's Give Love Another Chance / Another Hurt Like This / When You Are Available / Life Can Be Beautiful When You're In Love / My Love For Your Love / Love Where Are You Hiding
(Disc 2) The Downbeats - Request Of A Fool / The Downbeats - Don't You Know I Love You Baby / The Downbeats - Your Baby's Back (Alternate Mix) / Saundra Mallett - All I Got / Saundra Mallett - Boo Hoo (You Got Me Cryin' Over You) / Saundra Mallett - First Try At Love / The Downbeats - Party Time / The Downbeats - Until I Lost You / Saundra Mallett & The Vandellas - Camel Walk / Saundra Mallett & The Vandellas - It's Gonna Be Hard Times / The Downbeats - Lonely Boy / The Downbeats - I Feel So Fine / The Downbeats - I Want To Be With You / The Downbeats - Let The Groove Roll On / The Downbeats - You Say You Love Me / The Downbeats - They Say You Don't Care / The Downbeats - Do You Know What I'm Talking About / The Elgins - Put Yourself In My Place (Single Version) / The Elgins - Darling Baby (Single Version) / The Elgins - Heaven Must Have Sent You (Single Version) / The Elgins - Stay In My Lonely Arms (Single Version) The Elgins - I Understand My Man (Single Version) / The Elgins - It's Been A Long Long Time (A Long Time) (Single Version)

The Elgins“Heaven Must Have Sent You”1966


The Elgins“Darling Baby”1965


The Elgins“It's Been A Long Long Time”1967


The Supremes“Heaven Must Have Sent You”1965


Bonnie Pointer“Heaven Must Have Sent You”1979



Patsy Ann Noble“Sour Grapes”1963

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Patsy Ann Noble 4.jpg今回は、オーストラリアのガール・ポップを紹介したい。
かなり以前に入手した、海賊盤のような粗末なCDに収録されていた曲で、なかなかメリハリのある歌い方で印象に残っていた。その曲とは“Sour Grapes, 1963”、パッツィ・アン・ノーブル(Patsy Ann Noble)という女性歌手が歌っていた。

彼女の略歴を記しておく。
本名をPatricia "Trisha" Ann Ruth Nobleといい、1944年2月3日、Marrckvilleで生まれ、シドニー(Sydney)で育った。両親はともにエンターテイナーで、彼女も歌手と俳優を目指した。
1960年、16歳のとき、HMV(Australian His Master's Voice label)から最初のシングルを出したがヒットしなかった。3作目の“Good Looking Boy, 1961”はメルボルンとシドニーのヒットチャートでそれぞれ6位と16位に昇った。この曲はイギリスでもリリースされたが、トップ100にも入らなかった。
しかしながら、彼女はオーストラリアのテレビ番組で“Best Female Singer(Logie Award for 1961)”に選ばれ、また、オーストラリア国内ではナンバーワン・ヒットを2曲、トップ10ヒットを4曲放ち、まずまずの成績をおさめた。
1962年に彼女がイギリス・ロンドンを旅した際、コロンビア・レコード(Columbia Records)と2年間の契約を交わした。この契約期間に“Sour Grapes, 1963”“I'm Nobody's Baby, 1963”“Accidents Will Happen, 1963”など多くのガール・ポップスを発表した。これらの曲は、イギリスではほとんどヒットしなかったが、本国オーストラリア(1963~65年)ではヒット・メーカーとなった。
1963年にジョー・ミーク(Joe Meek)がプロデュースした音楽映画“Live It Up!”にゲスト出演、1965年6月、“He Who Rides A Tiger”がUK・トップ30で21位、オーストラリア・トップ40で15位を記録した。
彼女はアルバムを、オーストラリアで6枚、イギリスで1枚発表し、音楽活動をほぼ終えた。

1967年に、彼女は名前をTrisha Nobleに変え、その後は俳優に転向し、テレビや映画に出演、現在も活躍を続けているようだ。なお、1966年に日本でも公開された「殺しへの招待(Death Is a Woman)」(イギリス)は主演を演じている。


ディスコグラフィー
(シングル盤)
Like I'm In Love / I Love You So Much It Hurts(HMV EA-4396) Nov.1960.
Busy Lips / It's Always The Way(HMV EA-4410)Jan.1961
Good Looking Boy / The Guy Who Can Mend A Broken Heart(HMV EA-4439 POP980)Nov.1961
Oh My Little Baby Darling / I'm Not Supposed to Know(HMV EA-4460)1962,Dec.1963
Once In A Lifetime / Don't Love And Run(HMV EA-4487)Mar.1962
Don't You Ever Change Your Mind / Sour Grapes(Columbia UK DB4956)Jan.1963
Heartbreak Avenue / I'm Nobody's Baby(Columbia UK DB7008)Apr.1963
I Was Only Foolin' Myself / Ordinary Love(Columbia UK DB7060)Jun.1963
Accidents Will Happen / He Tells Me With His Eyes(Columbia せず、UK DB7088)Aug.1963
It's Better To Cry Today / Don't Tell Him I Told You(Columbia UK DB7148)Nov.1963
When You Find Your True Love / I'll Be Thinking Of You(HMV EA-4610)Dec.1963
I Did Nothing Wrong / Better Late Than Never(Columbia UK DB7258)Apr.1964
Private Property / Crack In The Door(Columbia UK DB7318)Jul.1964
Tied Up With Mary / Green Eyed People(Columbia UK DB7386)Oct.1964
Then You Can Tell Me Goodbye / If You Wanna Be More Than Friends(Columbia UK DB7472)Feb.1965
He Who Rides A Tiger / City Of Night(Polydor UK BM56054)Jun.1965
Live For Life / The New Israeli PatchkaX(MGM UK 1371)Dec.1967

(アルバム)
Just For You(HMV OCLP-7587)Jun.1962
Hits And Rarities - The Story Of Patsy Ann Noble(Marginal Mar091)1997

Sour Grapes, 1963


Good Looking Boy, 1961


Accidents Will Happen, 1963(TV)

The Carmelettes“My Foolish Heart”1959

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The Carmelettes 1.pngガールグループ、いや白人系女性コーラスグループと言うべきか…。このカーメレッツ(The Carmelettes)を知ったのは、今から9年前、あるネット掲示板(BBS)で知り合った方から教えてもらった。彼はガール・ポップ/ガール・グループにめっぽう強く、私の知らないシンガーやグループなどの情報をもたらしてくれた。彼は、このカーメレッツの曲をオールタイム・ベスト10に入れてもいいと語るほどのお薦めで、私はその当時聴くことはできなかったけれど、後で聴いたら、その独特の声とハーモニーは素晴らしく、すっかり気に入ってしまった。今回は、そんなカーメレッツの曲を紹介してみたい。

カーメレッツは1958年、マンハッタン対岸のジャージー・シティ(Jersey City, NJ)に住むイタリア系の10代の少女3人(Angela LaPrete (Murphy)、Vicky Cevetello、Virginia Verga)によって結成された。グループ名は聖母マウント・カーメル教会(Our Lady Of Mt. Carmel Church)に因んでいるらしい。
Virginia Vergaの姉、Beatrice Verdiがマネージャーと曲作りを担当した。彼女らはエピック(Epic Records)の傘下、Alpineと契約し、最初のシングル盤“My Foolish Heart”(愚かなり我が心)を録音した。

この曲は1949年にヴィクター・ヤング(Victor Young)が作曲した映画主題歌で、ビリー・エクスタイン(Billy Eckstine, 1949)やマーガレット・ホワイティング(Margaret Whiting, 1950)ら多くのジャズ歌手やポップ歌手が歌っており、またジャズ・ピアニストのビル・エヴァンス(Bill Evans, 1961)やオスカー・ピーターソン(Oscar Peterson, 1965)も演奏した。
カーメレッツの歌は、10代の少女の声質でありながらもあまりに堂々としたアレンジメントで歌いこなしており、その素晴らしいハーモニーは多くのカヴァー盤の中でも秀逸と言えるだろう。冒頭でガールグループか女性コーラスグループかのジャンル分けに迷うのはそんな所以からである。また、B面の“Promise Me A Rose”はアニタ・ブライアント(Anita Bryant)も歌っており、どちらがオリジナルかわからないが、カーメレッツの出来は悪くはない。

The Kittens 1.jpgさて、その頃、メンバーのVirginia Vergaと姉のBeatrice Verdiが独立し、残ったAngela LaPrete とVicky Cevetelloの二人がデュエット・グループ、キトゥンズ(The Kittens)を結成した。どういう経緯か不明だけど、彼女らはニール・セダカ(Neil Sedaka)の大ヒット曲「おお キャロル(Oh, Carole, 1959)」のバックコーラスを担当した。キャロル・キング(Carole King)の方はアンサーソング“Oh, Neil, 1959”を歌い、彼女らはそのバックも歌うことになった。その縁でキャロル・キングとしばらく一緒に仕事をすることになった。
しかし、まもなくキトゥンズは解散した(1961年)。Angela LaPreteは結婚、Murphy姓となった。そして、Angelaは女の子を産み、Susanと名づけた。

そこで、後日談となる。
およそ50年の時を経て、2011年6月に、そのSusan Murphy(Performing Artist, Writer, & Teacher)さんがニューヨークのラ・ママ実験劇場(La MaMa Experimental Theatre Club)で“Girl/Group: A Daughter's Tale”を上演し、自らコーラスグループを率いて歌った。詳細については次のサイトを参照していただきたい(http://summerization.wordpress.com/2011/06/30/doo-wop-and-dreams-deferred-light-up-stage-at-la-mama-in-nyc/)。なお、そのプロモーショナル・ビデオがYouTubeにアップされているので引用しておく。

ディスコグラフィー
The Carmelettes
My Foolish Heart / Promise Me A Rose(Alpine 53)1959
Something Tells Me I'm In Love / Aching For You(Alpine 61)1960

The Kittens
Dark, Dark Sunglasses /Itsy Bitsy Teenie Weenie Yellow Polkadot Bikini(Alpine 64)1960
A Letter On His Sweater / Broken Dreams(Alpine 67)1960


The Carmelletts“My Foolish Heart”1959


The Carmelettes“Aching For You”1960


The Carmelettes“Something Tells Me I'm In Love”1960


The Kittens“Dark, Dark Sunglasses”1960


Carole King“Oh, Neil”(Alpine 57)1959


Susan Murphy“Girl/Group: A Daughter's Tale”(Jun. 2011)

The Ventures の「ヒットしなかったけれど、ちょっといい曲」

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The Ventures 3.jpg今回は、あの懐かしいヴェンチャーズ(The Ventures)の「ヒットしなかったけれど、ちょっといい曲」を選んでみた。ヒットしなかったと言っても、当時ヴェンチャーズに夢中だったファンにはよく知られた曲ばかりである。ただ「ウォーク・ドント・ラン(急がば廻れ)(Walk, Don't Run, 1960)」、「木の葉の子守唄(Lullaby of the Leaves, )」「パイプライン(Pipeline, 1963)」、「十番街の殺人(Slaughter On Tenth Avenue, 1964)」、「ダイアモンド・ヘッド(Diamond Head, 1964)」などのような大ヒット曲ではないというだけで、少々地味ではあるけれど、ファンやマニアには好んで聴かれた曲の数々を選んだ。それは、私にとってもヴェンチャーズのお気に入り曲のリストであり、どちらかと言うと「サーフっぽい曲」とか「ジャジー(Jazzy)な曲」に少々偏っているが、「美しい曲」もけっこう好きだったりする。
いずれにせよ、ヴェンチャーズは懐かしく、子ども時代じつによく聴いたものだ。現在も、メンバーは異なっているが日本公演が続けられているようで、驚くばかり。リーダーのドン・ウイルソンが生きている限りは続けるつもりなのだろう。
ヴェンチャーズは活動期間が長いだけに、総勢14名のメンバーが名前を連ねている。私が聴いていた当時(1963-68年)は、サイドギターのドン・ウイルソン(Don Wilson, リーダー)、ベースギターのボブ・ボーグル(Bob Bogle, 初期はリードギターを担当、2009年没)、リードギターのノーキー・エドワーズ(Nokie Edwards)、ドラムスのメル・テイラー(Mel Taylor, 1996年没)の時代であった。おそらく1960年代の最も輝かしい時期のメンバーであった。

今回は、ヴェンチャーズのヒストリーや活動については関連サイトも多く、容易に調べることが出来るので省略した。その関連サイトやウィキペディアなどのいくつかをリンクしておいたので参照されたい。

なお、ディスコグラフィーは、このブログにとって重要なので、シングル盤、LP盤について少しスペースを割いて掲載した。

バイオグラフィー
・ザ・ベンチャーズ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%BA

・The Ventures - Wikipedia, the free encyclopedia(http://en.wikipedia.org/wiki/The_Ventures

・The Ventures Rock and Roll Hall of Fame - Class of 2008
http://shop.theventures.com/index.php

ディスコグラフィー
・The Ventures discography - Wikipedia, the free encyclopedia(http://en.wikipedia.org/wiki/The_Ventures_discography?)

・ALL MUSIC The Ventures Discography
http://www.allmusic.com/artist/the-ventures-mn0000921965/discography

・ベンチャーズ・ディスコグラフィ in Japan
http://www5a.biglobe.ne.jp/~venchans/sub5e.htm

・1960年代アーティスト ディスコグラフィー ベンチャーズ
http://www.urban.ne.jp/home/sounds/discography/ventures1.htm

年表・記録
・ベンちゃん's ア・ゴー・ゴー The History Of THE VENTURES
http://www5a.biglobe.ne.jp/~venchans/

・MUSIC VF.com The Ventures Songs
http://www.musicvf.com/The+Ventures.art

The Ventures のディスコグラフィー
シングル盤(1959~69年)
(全米ヒットチャート=ビルボード誌(BB)・キャッシュボックス誌(CB))
Cookies And Coke / The Real McCoy(Blue Horizon 100)1959
Walk Don't Run / Home(Blue Horizon 101)1960
Hold Me, Thrill Me, Kiss Me / No Next Time(Blue Horizon 102)1960
Walk Don't Run (BB #2, CB #3) / Home(Dolton 25)1960
Walk Don't Run (BB #2, CB #3) / The McCoy(Dolton 25-X)1960
Perfidia (BB #15, CB #18) / No Trespassing(Dolton 28)1960
The Twomp / Heart On My Sleeve(Blue Horizon 6054)1961
Ram-Bunk-Shush (BB #29, CB #50) / Lonely Heart(Dolton 32)1961
Lullaby of the Leaves (BB #69, CB #81) / Ginchy(Dolton 41)1961
(Theme From) Silver City (CB #76) / Bluer Than Blue(Dolton 44)1961
Blue Moon (CB #90) / Lady Of Spain(Dolton 47)1961
Yellow Jacket / Genesis(Dolton 50)1962
Instant Mashed (BB #104) / My Bonnie Lies(Dolton 55)1962
Lolita Ya-Ya (BB #61, CB #100) / Lucille(Dolton 60)1962
The 2,000 Pound Bee (Part 1) / The 2,000 Pound Bee (Part 2) (BB #91, CB #94) (Dolton 67)1962
El Cumbanchero / Skip To M'Limbo (BB #114)(Dolton 68)1963
The Ninth Wave (BB #122) / Damaged Goods(Dolton 78)1963
The Savage / The Chase(Dolton 85)1963
Journey to the Stars / Walkin' With Pluto(Dolton 91)1963
Fugitive (BB #126) / Scratchin' (Dolton 94)1964
Walk Don't Run '64 (BB #8, CB #9) / The Cruel Sea(Dolton 96)1964
Memphis / San Antonio Rose(Dolton 101)1964
Slaughter On Tenth Avenue (BB #35, CB #48) / Rap City (BB #135)(Dolton 300)1964
Diamond Head (BB #70, CB #96) / Lonely Girl(Dolton 303)1965
Pedal Pusher / The Swingin' Creeper(Dolton 306)1965
Bird Rockers / Ten Seconds To Heaven(Dolton 308)1965
La Bamba / Gemini(Dolton 311)1965
Sleigh Ride / Snowflakes (Greensleeves)(Dolton 312)1965
Secret Agent Man (BB #54, CB #74) / 00-711(Dolton 316)1966
Blue Star (BB #120, CB #81) / Comin' Home Baby(Dolton 320)1966
Arabesque / Ginza Lights(Dolton 321)1966
Penetration / Wild Thing(Dolton 325)1966
Theme From "The Wild Angels" (BB #110) / Kickstand(Dolton 327)1967
Strawberry Fields Forever / Endless Dream(Liberty 55967)1967
Theme From "Endless Summer" (BB #106) / Strawberry Fields Forever(Liberty 55977)1967
On The Road / Mirrors And Shadows(Liberty 56007)1967
Flights of Fantasy / Vibrations(Liberty 56019)1968
Walk Don't Run-Land Of 1,000 Dances / Too Young To Know My Mind(Liberty 56044)1968
Hawaii Five-O / Soul Breeze(Liberty 56068)1968
Theme From "A Summer Place" (BB #83, CB #63) / A Summer Love(Liberty 56115)1968

LP盤…ライヴ盤を除く(1960~69年)
Walk, Don't Run(Dolton 8003)December, 1960
1. Morgen 2. Raunchy 3. Home 4. My Own True Love 5. The Switch 6. Walk Don't Run 7. Night Train 8. No Trespassing 9. Caravan 10. Sleep Walk 11. The McCoy 12. Honky Tonk

The Ventures(Dolton 8004)June 26, 1961
1. The Shuck 2. Detour 3. Ram Bunk Shush 4. Hawaiian War Chant 5. Perfidia 6. Harlem Nocturne 7. Blue Tango 8. Ups'N'Downs 9. Lonesome Town 10. Torquay 11. Wailin' 12. Moon Of Manakoora

Another Smash!(Dolton 8006)September 18, 1961
1. [Ghost] Riders In The Sky 2. Wheels 3. Lonely Heart 4. Bulldog 5. Lullaby Of The Leaves 6. Beyond The Reef 7. Raw-Hide 8. Meet Mister Callahan 9. Trambone 10. Last Date 11. Ginchy 12. Josie

The Colorful Ventures(Dolton 8008)October 2, 1961
1. Blue Moon 2. Yellow Jacket 3. Bluer Than Blue 4. Cherry Pink And Apple Blossom 5. Green Leaves Of Summer 6. Blue Skies 7. Greenfields 8. Red Top 9. White Silver Sands 10. Yellow Bird 11. Orange Fire 12. Silver City 13. Genesis 14. Skip To M'Limbo

Twist With The Ventures(Dolton 8010) January 20, 1962
1. Driving Guitars(Ventures Twist) 2. The Twist 3. Road Runner 4. Gringo 5. Moon Dawg 6. Guitar Twist 7. Opus Twist 8. Movin' & Groovin' 9. Sunny River 10 Let's Twist Again 11. Shanghied 12. Bumble Bee Twist

Twist Party, Vol. 2(Dolton 8014)May 19, 1962
1. My Bonnie Lies 2. Twisted 3. The Twomp 4. Besame Mucho 5. Blue Tail Fly 6. Swanee River Twist 7. Instant Guitars 8. Dark Eyes Twist 9. Counterpoint 10. Kicking Around 11. Bluebird 12. Red Wing Twist

Mashed Potatoes And Gravy(Dolton 8016)August 11, 1962
1. Lucille 2. Gravy(For My Mashed Potatoes) 3. Hernando's Hideaway 4. Mashed Potato Time 5. Summertime 6. Hot Summer(Asian Mashed) 7. Poison Ivy 8. The Wah-Watusi 9. Instant Mashed 10. Scratch 11. Hully Gully(Baby) 12. Spudnik

Going to the Ventures' Dance Party!(Dolton 8017)November 24, 1962
1. Mr. Moto 2. Theme From "Come September" 3. Ya Ya Wobble 4. Night Drive 5. Venus 6. The Intruder 7. Gandy Dancer 8. Sweet And Lovely 9. Limbo Rock 10. Lolita Ya-Ya 11. Loco-Motion 12. Gully-Ver

The Ventures Play Telstar And The Lonely Bull(Dolton 8019)January 5, 1963
1. Telstar 2. The Lonely Bull 3. Mexico 4. Calcutta 5. Apache 6. Never on Sunday 7. Tequila 8. Green Onions 9. Percolator 10. Red River Rock 11. Let There Be Drums 12. Last Night

Surfing(Dolton 8022)May 4, 1963
1. Pipeline 2. Diamonds 3. Windy And Warm 4. Ten Over 5. Surf Rider 6. Changing Tides 7. The Ninth Wave 8. Party In Laguna 9. Barefoot Venture 10. The Heavies 11. Cruncher 12. The Lonely Sea

Bobby Vee Meets the Ventures(Liberty 7289)June 1, 1963
1. Wild Night 2. What Else Is New 3. Walk Right Back 4. This Is Where Friendship Ends 5. Pretty Girls Everywhere 6. Linda Lu 7. If I'm Right Or Wrong 8. I'm Gonna Sit Right Down (And Write Myself A Letter) 9. Honeycomb 10. Goodnight Irene 11. Caravan 12. Candy Man

The Ventures Play The Country Classics(Dolton 8023)June 8, 1963
1. Panhandle Rag 2. Wabash Cannonball 3. San Antonio Rose 4. I Walk the Line 5. Wildwood Flower 6. I Can't Stop Loving You 7. Lovesick Blues 8. Steel Guitar Rag 9. You Are My Sunshine 10. Oh, Lonesome Me 11. Sugarfoot Rag 12. Born To Lose

Let's Go!(Dolton 8024)August 31, 1963
1. Memphis 2. Let's Go 3. More 4. El Watusi 5. Walk Right In 6. Sukiyaki 7. New Orleans 8. So Fine 9. Wipe Out 10. Hot Pastrami 11. Runaway 12. Over The Moutain Across The Sea

The Ventures In Space(Dolton 8027)January 25, 1964
1. Out Of Limits 2. He Never Came Back 3. Moon Child 4. Fear [Main Title From "One Step Beyond"] 5. Exploration In Terror 6. War Of the Satellites 7. The Bat 8. Penetration 9. Love Goddess Of Venus 10. Solar Race 11. The Fourth Dimension 12. The Twilight Zone

The Fabulous Ventures(Dolton 8029)July 18, 1964
1. Needles And Pins 2. Runnin' Wild 3. Eleventh Hour 4. The Cruel Sea 5. Scratchin' 6. Tall Cool One 7. Only The Young 8. Journey To The Stars 9. Fugitive 10. Ravin' Blue 11. Walkin' With Pluto 12. The Pink Panther Theme

Walk, Don't Run, Vol. 2(Dolton 8031)October 10, 1964
1. The House Of The Rising Sun 2. Diamond Head 3. Night Train 4. Peach Fuzz 5. Rap City 6. Blue Star 7. Walk Don't Run '64 8. Night Walk 9. One Mint Julep 10. Pedal Pusher 11. The Creeper 12. Stranger On The Shore

Knock Me Out!(Dolton 8033)February 13, 1965
1. I Feel Fine 2. Love Potion Number Nine 3. Tomorrow's Love 4. Oh, Pretty Woman 5. Mariner No. 4 6. When You Walk In The Room 7. Gone, Gone, Gone 8. Slaughter On Tenth Avenue 9. She's Not There 10. Lonely Girl 11. Bird Rockers 12. Sha La La

The Ventures A Go-Go(Dolton 8037)September 25, 1965
1. (I Can't Get No)Satisfaction 2. Go-Go Slow 3. Louie Louie 4. Night Stick 5. La Bamba 6. The 'In' Crowd 7. Wooly Bully 8. A Go-Go Guitar 9. A Go-Go Dancer 10. The Swingin' Creeper 11. Whitter Blvd 12 I Like It Like That 13. Gemini 14. Indian Summer 15. Tarantella

The Ventures Christmas Album(Dolton 8038)November, 1965
1. Sleigh Ride 2. Snow Flakes (What Child Is This?) 3. Santa Claus Is Coming to Town 4. Jingle Bells 5. Jingle Bell Rock 6. Silver Bells 7. Rudolph the Red-Nosed Reindeer 8. Frosty the Snowman 9. Scrooge 10. Blue Christmas 11. We Wish You A Merry Christmas 12. White Christmas

Where the Action Is!(Dolton 8040)February 12, 1966
1. Action 2. Lies 3. Fever 4. Stop Action 5. 3's A Crowd 6. A Taste Of Honey 7. No Matter What Shape (Your Stomach's In) 8. Action Plus 9. Hang On Sloopy (My Girl Sloopy) 10. Nutty 11. Little Bit Of Action 12. She's Just My Style

Play the Batman Theme(Dolton 8042)March 5, 1966
1. Theme From "Batman" 2. Zocko! 3. Joker's Wild 4. The Cape 5. 007-11 6. The Man From U.N.C.L.E. 7. Secret Agent Man 8. Hot Line 9. Vamp Camp 10. Up, Up, And Away 11. Theme From "Get Smart" 12. Green Hornet '66

Go With The Ventures(Dolton 8045)June 11, 1966
1. Green Grass 2. Ginza Lights 3. These Boots Are Made For Walkin' 4. Frnkie And Johnny 5. Ad-Venture 6. Monday Monday 7. Good Lovin 8. Eight Miles Hight 9. Escape 10. Sloop John B 11. Go 12. Caliphornia Dreamin

Wild Things!(Dolton 8047)September 17, 1966
1. Wild Thing 2. Fuzzy And Wild 3. Sweet Pea 4. Wild And Wooly 5. Wild Child 6. Summer In The City 7. The Pied Piper 8. Wild Trip 9. Hanky Panky 10. Wildcat 11. How Now Wild Cow 12. The Work Song 13.Classical Gas 14. Kickstand 15. The Mercenary

Guitar Freakout(Dolton 8050)February 18, 1967
1. Good Thing 2. High And Dry 3. Standing In The Shadows Of Love 4. Off In The 93rds 5. Cookout Freakout On Lookout Mountain 6. Wack Wack 7. Mod East 8. I'm A Believer 9. Guitar Freakout 10. Snoopy Vs. The Red Baron 11. Paper Airplane 12. Theme From "The Wild Angels"

Super Psychedelics(Liberty 8052)June 3, 1967
1. Strawberry Fields Forever 2. Psychedelic Venture 3. Western Union 4. Guitar Psychedelics 5. Kandy Koncoction 6. Reflections 7. A Little Bit Me, A Little Bit You 8. Endless Dream 9. Vibrations 10. Psyched-Out 11. 1999 A.D 12. Happy Together

$1,000,000 Weekend(Liberty 8054)December 23, 1967
1. What Now My Love 2. Georgy Girl 3. Ode To Billie Joe 4. Sunny 5. Respect 6. To Sir, With Love 7. Music To Watch Girls By 8. Groovin' 9. Windy 10. Sealed With A Kiss 11. Uptight (Everything's Alright) 12. Yesterday

Flights Of Fantasy(Liberty 8055)May 25, 1968
1. Mighty Queen(Queen The Eskimo) 2. Innermotion Faze 3. The Ballade Of Bonnie And Clyde 4. Walking The Carpet 5. Flight Of Fantasy 6. Soul Coaxing 7. Green Light 8. Cry Like A Baby 9. Fly Away 10. Love Shower 11. Summertime Blues 12. Scarborough Fair/Canticle

The Horse(Liberty 8057)August 24, 1968
1. The Horse 2. Here Comes the Judge 3. Licking Stick 4. Crazy Horse 5. The Gallop 6. Grazing In the Grass 7. Walk, Don't Run/Land of 1000 Dances 8. Soul Breeze 9. Jumpin' Jack Flash 10. Choo Choo Train 11. Horse Power 12. Tip Toe Through The Tulips

Underground Fire(Liberty 8059)January 18, 1969
1. Underground Fire 2. Embers In E-Minor 3. Sea Of Grass 4. Higher Than Thou 5. Up Up And Down 6. Country Funk And The Canned He 7. Born To Be Wild 8. Sunshine Of Your Love 9. The Weight 10. Light My Fire 11. Down On Me 12. Fire 13. A Summer Love 14. Moonlight Serenade 15 Honky Tonk

Hawaii Five-O(Liberty 8061)May 10, 1969
1. Hawaii Five-O 2. Lovin' Things 3. Galveston 4. The Letter 5. Don't Give In To Him 6. Theme From A Summer Place 7. Medley(Spooky Traces Stormy) 8. Medley(Aquarius Let The Sunshine In) 9. Games People Play 10. I Can Hear Music 11. Dizzy 12. Expo Seven-O 13. Little People

Swamp Rock(Liberty 8062)December 13, 1969
1. Carry Me Back 2. Honky Tonk Women 3. Muddy Missisipi Line 4. Jambalaya 5. Swamp Rock 6. Niki Hoeky 7. Green River 8. Suspicious Minds 9. Catfish Mud Dance 10. Proud Mary 11. Gumbo 12. Plaquemines Parish 13. Prima Vera 14. Honky Tonk(Part II)

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Ventures' Stomp(Gandy Dancer), 1961, 1999
ちょっぴりオールディズぽい曲調。“Gandy Dancer, 1962”と同曲であるが、こちらは少々アップテンポでサビ部分の演奏が異なっている。1999年になってクレジットされたらしい。
ポルトガルのThe Clevers、アルゼンチンのThe 4 Planets、オランダのThe Real Rhythm Teensなどが演奏している。


Deep Purple, 1961
レア盤に入っていたもので、抑揚の利いたヴェンチャーズらしい演奏。
Peter De Roseが作り、最初に歌った(1934)。Bing Crosby(1939)をはじめ、Sarah Vaughan(1951)、Billy Ward & The Dominoes(1957)、Nino Tempo & April Stevens (1963)らの歌もよく知られている。


Tomorrow's Love, 1965
“Knock Me Out!”に収録されており、なかなか美しい曲である。
ボブ・ボーグル、ドン・ウイルソン、メル・テイラーの共作。
このアルバムは、私がいちばん親しんだ懐かしい盤でもある。


Ups 'n' Downs, 1961
アルバム2作目“The Ventures”に収録。いかにもヴェンチャーズらしい佳作。
Chadrick Rogueの作曲。


Kicking Around, 1962
“Twist Party, Vol. 2”に収録。ちょっぴりロックンロールっぽい演奏。
リーダーのドン・ウイルソンの作品。


Adventures In Paradise, 1962, 2005
幻想的な雰囲気を放つ曲で、けっこうレアらしい。
アメリカで1959~62年に放映された同名テレビ番組の主題歌(Lionel Newman作曲)。
オーストラリアのアトランティックス(The Atlantics)の演奏が有名である。


Trambone, 1961
“Another Smash!”に収録されている、なかなか軽快な曲。
チェット・アトキンス(Chet Atkins)が作曲・演奏し、デュアン・エディ(Duane Eddy)、The Krew Kats、The Sapphiresら多くのギタリストやバンドが手がけている。
そう言えば、スウェーデンのエレキバンド、スプートニクス(The Spotnicks)の「夢みるギター(Dreaming Gutar)」(1966年)のB面に「トランボーネ」として収録されており、当時よく聴いていたことを思い出す。


Home, 1960
初期の作品(“Walk, Don't Run”に収録)で、美しいメロディーをもつ曲。
Harry Clarkson, Jeff Clarkson, Peter Van Steedenの共作。
当時リードギターだったボブ・ボーグルが演っていた曲で、彼は2009年に他界。当時の録音ではないが、彼を偲んで、この曲をアップしておきたい。


Stick Shift, 1961
ちょっぴりジャジーなホットロッド/ドラッグレース曲。
ヴェンチャーズ盤ではレアらしいが、THE DUALSの演奏で知られている。


Changing Tide, 1963
“Surfing”に収録。波の音が入った凝った録音で、海岸ののどかな情景が目に浮かぶ。
ボブ・ボーグル、ドン・ウイルソン、メル・テイラーの共作。
このアルバムはたいへん優れており、収録曲の“The Lonely Sea”“Ten Over”“Surf Rider”“The Ninth Wave”“The Heavies”など、いずれも素晴らしい曲ばかり。ほんとに、選曲に困るほどだ。


Cruncher, 1963
この曲も“Surfing”からの選曲。ドラムミングが素晴らしい傑作曲かもしれない。
同じく、ボブ・ボーグル、ドン・ウイルソン、メル・テイラーの共作。
この曲のドラムを、実際は影武者のスタジオ・ミュージシャンが演っているのかもしれないが、1996年に亡くなったドラマーのメル・テイラーを偲んで、この曲をアップしておきたい。


Blue Star, 1964
1966年に日本でもけっこうヒットしたが、1964年にリリースされている。たいへん美しい曲で、私にとっては思い出深い曲。今回のブログの掉尾を飾る曲としてアップしておいた。
この曲は、ヴィクター・ヤング(Victor Young)が、TV映画「メディック(The Medic)」(1954)のために作曲した。
イギリスのシャドウズ(The Shadows)の方がヒットしたかもしれないが、両者ともに素晴らしい出来。なお、フランスのインスト・グループ、The Jordansや、The 4 Planetsも演奏している。


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