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Channel: ヒットしなかったけれど、ちょっといい曲
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The Savoys (feat. Jimmy Jones)“Say You're Mine”1956

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The Savoys 1.pngこういった音楽ブログを書いている自分にとって、人生でいちばん最初に出会ったポップスは何という曲なのかなとふと思ってみた。ボンヤリといろんな曲が思い出されるが…ガキ同士で「ちゅうちゅうタコかいな~♪」などと口ずさんだ「恋の片道切符(One Way Ticket, 1959)」(ニール・セダカの歌だけど、聴いていたのはたぶん平尾昌晃のカヴァー曲)だろうか…? あるいは森山加代子の「メロンの気持ち(Corazon de melon, 1959)」(グロリア・ラッソ, Gloria Lasso)だろうか…? どうも1959~60年頃にヒットした曲みたいだが、当時それほどポップスに興味を持っていた訳でもなく、それにほんとに最初なのかどうかなんて確証はない。そこで、最初に好きになったポップスを思い出してみた。そうしたら、確かにそうであろうという曲に思い当ったのだ。
当時、テレビで「ザ・ヒットパレード」(フジテレビ)という番組があった。毎週楽しみにしていた番組で、ザ・ピーナッツとスマイリー小原&スカイライナーズがレギュラー出演し、さらに多彩なゲスト出演もあり、おもに海外のヒットポップスを歌い演奏する音楽番組だった。
その映像は、14インチのモノクロ画面だったけど、いまだにはっきり憶えている。その映像はスタジオ内の公園のジャングルジムで、今は亡き坂本九がそれによじ登って歌っていた。その曲が「ステキなタイミング(Good Timin', 1960)」だった。「ア、ティカ、ティカ、ティカ、グッドタイミング」と軽快に歌うこの曲を、当時小学生であった私は鳥肌を立てて聴き入っていた。
たぶん二番目に人生で好きになった曲がおそらくフォーシーズンズ(The Fourseasons)の「シェリー“Sherry, 1962”」(実際には九重佑三子&ダニー飯田とパラダイス・キングのカヴァー曲だが)で、両曲ともに裏声(ファルセット・ヴォイス)が特徴的な曲だから、今思えばそういった曲が自分のポップスに対する原初的な好みなのかと、ちょっと面白く思ったりした。

Jimmy Jones 2.jpgさて、このジミー・ジョーンズについて調べようとネット検索してみたら、アメリカ人の名前では最もありふれたものらしく、同姓同名の野球選手やバスケ選手、サッカー選手が幾人もヒットし、また、ジャズ・ピアニストのジミー・ジョーンズの関連サイトもたくさん出てきた。
それはともかく、歌手のジミー・ジョーンズの情報はけっこう多かったが、ソロ歌手としてデビューする以前に所属していたドゥーワップ・グループ、サヴォイズ(The Savoys)やプリテンダーズ(The Pretenders)の情報は少なかった。
ジミー・ジョーンズ(Jimmy Jones)は、1937年6月2日、アラバマ州バーミンガム(Birmingham, Alabama)で生まれた。その後ニューヨークに移住し、最初はタップ・ダンサーをしていたが、1954年にドゥーワップ・グループ、The Berlinersに参加。このグループは、駐留米軍のサービス要員であったFloyd Edmondsらによって西ドイツ(当時)で結成された。しかし、まもなくThe Sparks Of Rhythmに改められ、1955年にアポロ(Apollo Records)で2枚のシングルを発表したがヒットすることはなかった。
1956年2月、The Vocaleersのメンバーらが参加し、サヴォイズ(The Savoys)を結成、“You / Say You're Mine”をリリースしたがヒットしなかった。
その頃、ラマ(Rama Records)のオーナー、George Goldnerの知己を得、グループ名をプリテンダーズ(The Pretenders)として再結成、このグループの名前はプラッターズ(The Platters)の大ヒット曲“The Great Pretender”に由来するという。ラマではシングル盤2枚を発表した。
この年の11月、アラン・フリード・ショー(Alan Freed Show)でムーングロウズ(The Moonglows)、クレフトーンズ(The Cleftones)、ハープトーンズ(The Harptones)ら名門グループと競演した。プリテンダーズにとって、この年が最盛期で、その後グループ名をThe Jones Boysとしてみたり、Whirlin Disc、Arrow、Holidayなどのレーベルを転々としたりするがヒット曲には恵まれなかった。
1959年にジミー・ジョーンズは、ベテランのプロデュサー兼ソングライター、オーティス・ブラックウェル(Otis Blackwell)と組んでソロ歌手としてデビューすることになった。MGM傘下のCub Recordsからリリースした2枚目のシングル、「ハンディ・マン“Handy Man, 1959”」が全米ポップ・チャート第2位(全英3位)の大ヒット、続いて3枚目の「ステキなタイミング“Good Timinn', 1960”」も全米3位(全英1位)の大ヒットで、彼はこの2曲のミリオン・セラーで一躍時代の寵児に躍り出た。なお、「ハンディ・マン」は、デル・シャノン(Del Shannon)のカヴァーで1964年にヒットした。
その後、ジミー・ジョーンズはシングル盤を連発するがヒット曲を生み出すことはなかった。1960年代後半に歌手としてのキャリアを閉じたが、ソングライターなどの音楽活動を続けていたようである。
2012年8月2日、ノースカロライナ州(Aberdeen, North Carolina)で亡くなった。享年75。

ジミー・ジョーンズのディスコグラフィー
(シングル盤)
The Sparks Of Rhythm(The Berliners)
Don't Love You Anymore / Women, Women, Women(Apollo 479)Jul.1955
Hurry Home / Stars Are In The Sky(Apollo 481)Oct.1955

The Savoys
You / Say You're Mine(Savoy 1188)Apr.1956

The Pretenders
Possessive Love / I've Got To Have You Baby(Rama 198)1956
Lover / Plain Old Love(Rama 207)1956

Jimmy Jones & The Pretenders
Lover / Plain Old Love(Rama 210)1956

The Pretenders
Close Your Eyes (Sleep And Dream) / Part-Time Sweetheart(Whirlin' Disc 106)1957

Barbara Gorman & Sister Viv (Barbara (12 years old) and Viv(6 years old) backed by The Jones Boys)
Was It Just For Fun / 8-O'Clock Date(Arrow 714)1957

Jimmy Jones & The Jones Boys
The Whistlin' Man / Heaven In Your Eyes(Arrow 717)1957

The Pretenders
Tonight / I Love You So(Holiday 2610)1958
Blue And Lonely / Daddy Needs Baby(Central 2605)1958
Blue And Lonely / Daddy Needs Baby(Apt 25026)1958

The Savoys
With All My Heart / Please Say You're Mine(Savoy 1586)1960

Jimmy 'Handyman' Jones
With All My Heart / Please Say You're Mine(Roulette 4232)1960

Jimmy Jones & The Pretenders
Blue And Lonely / Daddy Needs Baby(ABC-Paramount 10094)1960
Close Your Eyes (Sleep And Dream) / Part Time Sweetheart(Port 70040)1964

Jimmy Jones
When Ever You Need Me / You For Me To Love(Epic 9339)1959
Handy Man / The Search Is Over(Cub 9049)1959
Good Timin' / My Precious Angel(Cub 9067)1960
Thats When I Cried / I Just Go For You(Cub 9072)1960
Itchin' For Love / Ee--I-Ee-I-Oh(Cub 9076)1960
For You / Ready For Love(Cub 9082)1960
I Told You So / You Got It(Cub 9085)1961
Dear One / I Say Love(Cub 9093)1961
Holler Hey / Mr. Music Man(Cub 9102)1961
You're Much Too Young / The Nights Of Mexico(Cub 9110)1962
I Will, I Will / I'm A Gentleman(Ro-Jac 1002)1962
Mr. Fix It / No Insurance (For A Broken Heart)(Vee-Jay 505)1963
Walkin' / Pardon Me(Roulette 4608)1965
Don't You Just Know It / Dynamite(Parkway 988)1966
39-21-40 Shape / Personal Property(Bell 682)1967
True Love Ways / Snap My Fingers(Bell 689)1967
If I Had A Hammer / Do It Yourself(Gospel Truth 1215)1974
I Don't Mind Confessing / Live And Let Live(Deke 5413)?
I'm So Glad I Got You / Do What Comes Natural(Deke ?)?
You Make Me Feel So Good / Good Timin'(Masterpiece ?)1986?
Handy Man / Good Timin'(Eric 4105)?

参考サイト
Jimmy Jones (singer) From Wikipedia, The free encyclopedia
Soulful Kinda Music Jimmy Jones
Marv Goldberg's R&B Notebook - The Jimmy Jones Story
JIMMY JONES
Doo Wop Biography Groups & Discography


The Savoys“Say You're Mine”1956


The Savoys“You”1956


Jimmy Jones & The Pretenders“Lover”1956


The Pretenders“I Love You So”1958


Jimmy Jones“Handy Man”1959


Jimmy Jones“Good Timin'”1960


坂本九“ステキなタイミング”1960


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