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Channel: ヒットしなかったけれど、ちょっといい曲
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Diane Renay“Man Of Mystery”1964

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Diane renay 6.jpgダイアン・リネイ(Diane Renay)の「ネイビー・ブルー~悲しき水兵さん(Navy Blue, 1964)」は、ビートルズ(The Beatles)が日本に上陸したころ大ヒットしたポップスで、実にしつこく聴いた曲だった。その「ネイビー・ブルー」が収録されている唯一のアルバム“Navy Blue(20TH CENTURY FOX GXC 72)1977”を入手したのは1970年代後半のこと。1964年当時の盤と同じジャケット・曲目の復刻盤だった。このアルバムは、私にとってとても懐かしく、また名盤であったと思う。
この盤が名盤だったのは、大ヒットした「ネイビー・ブルー」や「キス・ミー・セイラー(Kiss Me Sailor, 1964)」以外の収録曲の出来がよく、全12曲中9曲がオールディーズ曲として素晴らしかったからで、友人とのドライブで夜更けの国道134号を疾走しながらよく聴いたものだ。
ひとつ思い出話を―。
国道134号(湘南遊歩道路)と言えば、大磯や小田原に遊びに出かけるためによく利用した。その頃、休日になると仲間とよくテニスに興じ、小田原のテニスコートで友人の知り合いの姉妹と一緒にテニスをした。私は妹の方を好きになって、そして振られたことがあった。そんな懐かしい思い出が、このダイアン・リネイの一連の曲から懐かしく蘇ってくるのである。

このアルバムを紹介しておく。
“Navy Blue(20th Century Fox TFS 4133)1964”
A1 Kiss Me Sailor(Bud Rehak, Eddie Rambeau)2:25
A2 Soft-Spoken Guy(Bob Crewe, Bud Rehak, Eddie Rambeau)2:35
A3 Please Forget Me(Bob Crewe, Daniel Lanning)2:59
A4 Hello Heartaches(Bob Crewe, Sid Bass)2:47
A5 Man Of Mystery(Bob Crewe, Charles Calello)2:21
A6 Navy Blue(Bob Crewe, Bud Rehak, Eddie Rambeau)2:29

B1 Bell Bottom Trousers(Moe Jaffe)2:46
B2 Soldier Boy(Florence Green, Luther Dixon)2:40
B3 A Present From Eddie(Bob Crewe, Bud Rehak, Eddie Rambeau)2:44
B4 Sooner Or Later(Bob Crewe, Hedy Sontag, Roberta Goldstein)2:21
B5 He Promised Me Forever More(Bob Crewe, Sandy Linzer)2:40
B6 Unbelievable Guy(Bob Crewe, Larry Santos)2:35

“Sooner Or Later”は、ヒットするような曲ではなかったけれど、シングル盤のB面によくあるようなチープな作りで、それがマニアックないい雰囲気の曲となっている。
“Man Of Mystery”という曲は、マラカスの小気味よいリズムに乗った演奏が軽快であり、素敵な曲だ。上述の曲とこの曲どちらを表題曲にしようか迷ったけれど、こっちを選んでみた。
“Soft-Spoken Guy”は、おセンチな曲で何とも懐かしく、このアルバムからシングル・カットされ、「キス・ミ・セイラー」のB面に「彼はソフト・タッチ」として収録された。

Diane Renay 4.pngさて、簡単な評伝らしき記事を。
ダイアン・リネイは本名をRenee Diane Kushnerといい、1945年6月13日、ペンシルベニア州南フィラデルフィア( South Philadelphia, Pennsylvania)で生まれた。
幼少の頃から女優を目指し、歌や踊り、演技などのレッスンを受け、14歳のときには自らの歌をデモ・テープに吹き込みレコード会社に売り込み、また美人コンテストに出場して優勝したり、そんな少女時代を過ごしたようである。
そして1962年、17歳のとき、プロデューサー兼シンガー・ソングライターのピート・デ・アンジェリス(Pete De Angelis)に認められ、黒人音楽の名門・アトランティック(Atlantic Records)の傘下にあるアトコ(Atco Records)と契約、デビュー・シングル“Little White Lies, 1962”をリリースしたが不発に終わった。
2枚目のシングルは、フォーシーズンズ(The Four Seasons)のプロデューサーで有名なボブ・クリュー(Bob Crewe)が担当し、“Tender, 1963”を発表するもヒットしなかった。
20世紀フォックス(20th Century Fox Records)に移籍。引き続きボブ・クリューがプロデュースすることになり、ボブ・クリュー、エディ・ランボー(Eddie Rambeau)、バド・レハーク(Bud Rehak)の共作で“Navy Blue”を発表、全米ポップ・チャート6位の大ヒットとなった。このときダイアンは18歳であった。この曲は世界的な大ヒットとなり、日本では伊東ゆかり、伊藤アイコ、九重祐三子とパラダイスキングらがカヴァーし、ヒットパレードを賑わせた。
続いて“Kiss Me Sailor”をリリース、この曲も全米ポップチャート29位のヒットとなった。その後、いくつかのレーベルを転々として“おませな水兵さん(Growin' Up Too Fast, 1964) ”、“涙のサリー(Watch Out, Sally, 1964”、“ビリー・ブルー・アイズ(Billy Blue Eyes, 1964)”などをリリース、しかし「ネイビー・ブルー」のような大ヒットには恵まれず、1970年頃音楽活動を終えたようだ。
なお、2001年に“Diane Renay Sings Some Things Old and Some Things New”を発表した。この2枚組CDで彼女の歌、新旧35曲を聴くことができる。特筆すべきは、彼女が14歳のとき制作したデモ・テスト・テープの中の1曲、“Zing Went the Strings of My Heart, 1960”(この曲はコースターズ(The Coasters)など歌っている)が聴けることだろう。

ダイアン・リネイのディスコグラフィー(シングル盤)
Little White Lies / Falling Star(Atco 45-6240)Oct 1962
A Dime A Dozen / Tender(Atco 45-6262)Apr 1963
Navy Blue / Unbelievable Guy(20th Century Fox 456)Dec 1963
(ネイビー・ブルー~悲しき水兵さん/彼はスーパー・ボーイ)
Kiss Me Sailor / Soft-Spoken Guy(20th Century Fox 477)Mar 1964
(キス・ミ・セイラー/彼はソフト・タッチ)
Growin' Up Too Fast / Waitin' For Joey(20th Century Fox 514)Jun 1964
(おませな水兵さん/ジョイを待ちわび)
It's In Your Arms / A Present From Eddie(20th Century Fox 533)Jul 1964
Watch Out, Sally! / Billy Blue Eyes(MGM K13296)Nov 1964
(涙のサリー/ビリー・ブルー・アイズ)
Troublemaker / I Had A Dream(MGM K13335)Apr 1965
The Company You Keep / Words(New Voice 800)Jun 1965
Happy Birthday Broken Heart / Cross My Heart, Hope To Die(New Voice 803)Oct 1965
Soldier Boy / Words(New Voice 813)Jun 1966
Dynamite / Please Gypsy(United Artists 50048)Jul 1966
Navy Blue / Unbelievable Guy(20th Century Fox 45-6456)Aug 1966
Can't Help Loving That Man / It's A Good Day For A Parade(D-Man 101)1968
Hold Me, Thrill Me, Kiss Me / Yesterday(Fontana F-1679)Oct 1969
Navy Blue / Kiss Me Sailor(Eric 175)1970
Together Again / Maybe(Rex DR-292)1981
Navy Blue [Long Version] / Navy Blue [Short Version](Dice TGR 8018)1987

Man Of Mystery. 1964


Sooner Or Later, 1964


Soft-Spoken Guy. 1964


Kiss Me Sailor, 1964


Navy Blue. 1964

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